【銘柄診断】戻り高値に接近の朝日ラバー、円安効果で増額、来期さらに期待

2013年3月18日 09:25

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  ゴム製品の朝日ラバー<5162>(JQS)に注目したい。株価は出直り歩調の展開で12年6月の戻り高値に接近している。

  自動車向けなどの工業用ゴム製品を主力として、スポーツ用ゴム製品や医療用ゴム製品にも事業展開している。シリコーンゴムをベースにした製品に強みを持ち、自動車内装用小型電球やLED照明のカラーキャップが主力製品である。

  今期(13年3月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比4.8%減の47億70百万円、営業利益が同39.6%減の1億47百万円、経常利益が同43.3%減の1億20百万円、純利益が同9.8%増の80百万円としている。スポーツ用ゴム製品や医療用ゴム製品の顧客サイドでの在庫調整の影響などで11月8日に減額修正したが、2月8日には円安メリットで経常利益と純利益を一転して増額修正した。通期予想に対する第3四半期累計(4~12月期)の進捗率は、売上高が75.4%、営業利益が77.6%、経常利益が94.2%、純利益が97.5%と高水準である。車載用LED関連製品が米国向けを中心に堅調な模様であり、足元の円安メリットなども考慮すれば再増額の可能性がありそうだ。さらに米国自動車市場の好調を背景として、来期(14年3月期)の収益改善も期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、12年11月の221円をボトムとして水準を切り上げる展開が続いている。足元では3月11日に308円まで上昇して12年6月の戻り高値315円に接近した。2月8日の増額修正を好感し、来期業績に対する期待感を強める動きだろう。3月15日の終値305円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円59銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間8円で算出)は2.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS628円95銭で算出)は0.5倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって水準を切り上げ、強基調の形である。指標面での低PBR、今期再増額の可能性、さらに来期の収益改善期待を支援材料として、上値を試す展開が期待されるだろう。12年6月の315円は射程圏であり、これを突破すれば10年9月の340円、さらに10年4月の370円まで視野に入りそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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