三井物産、米ヒューストンに液体・ガスタンクターミナルを新設

2013年3月6日 16:16

印刷

 三井物産は6日、100%子会社の米Intercontinental Terminals Company.(ITC)を通じ、テキサス州ヒューストンのPasadena地区に液体・ガスタンクターミナルを新設すると発表した。投資総額は1億5,000万ドル超(140億円超)で、タンクや港湾設備、受入出荷設備を拡充・新設し、シェールガス・オイル革命を背景とした米石化産業の需要増に対応する体制を強化する。

 ITCは、ヒューストンのDeer park地区に約110万平方メートルのタンクターミナルを保有し、40年間にわたって化学品会社などへ安全かつ効率的に石油製品・石油化学製品の出荷・保管などのサービスを提供してきた。石油化学製品の貯蔵能力では全米有数の規模を持ち、2012年度の売上高は約1億1500万ドル(約110億円)に上る。

 Pasadena地区は運河に接した物流拠点に最適の土地で、メキシコ湾への玄関口であるヒューストンシップチャネルに位置し、大手化学品製造会社などが隣接する中心地。ヒューストンシップチャネルは増設余地が少なく、ITCは今後の成長戦略を担保するためPasadena地区に土地を取得していた。なお、新たに建設するタンクターミナルは2015年第2四半期中の操業開始を見込んでいる。

 ヒューストンは、全米一の石油産業・石油化学産業の集積地として発展を遂げ、今後もシェールガス・オイル革命により更なる成長が見込まれている。ITCが確保したPasadena地区は拡張余地も有しており、今後のヒューストン地域の需要拡大に対応した体制整備も検討していく。

関連記事