伊藤忠、マレーシアとシンガポールのITサービス事業者を買収

2013年2月21日 11:24

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 伊藤忠商事と伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は21日、米大手ITサービス事業者であるComputer Sciences Corporation(CSC社)傘下のマレーシアCSC ESI Sdn. Bhd.及びシンガポールCSC Automated Pte. Ltd.の100%株式を取得することについて合意し、契約を締結したと発表した。なお、今回の合意における買収総額は9000万ドル(約84億円)。

 CSC ESI社及びCSC Automated社は、マレーシア及びシンガポール地場の老舗・大手事業者であり、金融機関や製造業、政府系等の良好な顧客基盤に加え、北米大手ITメーカー製品を幅広く取り扱っており、ITインフラ構築や保守サービスの提供を強みとしている。これらは、CTCが日本で展開してきたビジネスモデルと共通する部分も多いことから、今回の買収によってCTCが日本で強みをもつ通信分野等での事業拡大や、東南アジアに拠点をもつ顧客企業への日本と同一レベルでのサービス提供を推進していく。

 伊藤忠商事は、情報通信分野における成長市場として東南アジアを重要視している。今回の事業投資の実行により、CSC ESI社及びCSC Automated社の事業基盤と、伊藤忠商事が展開する国内外関連事業や各種ネットワークとの組み合わせを通じて、東南アジア全域へ各種ITサービス事業を展開していく。これらの活動を通じ、IT業界における多様な機能提供者(製品メーカー、システムサービス提供者、クラウド提供者等)を個別ニーズに応じて複合的に結び付け、新たな付加価値を創出することを得意とする伊藤忠商事の機能を日本国内のみならず、海外へも展開する契機とする。

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