住友金属鉱山と住友商事、米モレンシー銅鉱山増産プロジェクトに参画

2013年1月15日 12:58

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 住友金属鉱山と住友商事は、米国最大手の産銅会社フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールド社(本社:アリゾナ州フェニックス)が経営するモレンシー銅鉱山(米アリゾナ州)の権益15%を保有しているが、今回、同鉱山の年間生産量を28万トンから40万トンへ増産する拡張プロジェクトが進められることになり、住友としてこれに参画することを決定したと、15日発表した。

 住友2社は、1986年からフリーポート社(当時フェルプスドッジ社)が経営しているモレンシー銅鉱山に、スミトモ・メタル・マイニング・アリゾナ社(本社:米ワシントン州シアトル)を通じて権益比率15パーセント(住友金属鉱山と住友商事の出資割合は8対2)で経営参画している。

 今回フリーポート社からモレンシー銅鉱山について、採掘量を63万5千トン/日から81万5千トン/日に増やし、選鉱処理量も5万トン/日から11万5千トン/日に増強することで、現在の年間銅生産量28万トンを40万トンへと拡張するプロジェクト案が提示された。住友2社は同プロジェクトについて検討した結果、既存鉱山の拡張であり収益性が高いこと、確立された技術による開発であり新規プロジェクトと比較して参入リスクが低いことなどから、現状と同じ権益比率15パーセントで参画することとした。

 増産プロジェクトに係る費用は総額約17億ドル(約1500億円)で、このうち住友2社の負担は権益比率15パーセント相当分の約2億6000万ドル。なお、住友金属鉱山と住友商事の出資割合は現在と同様8対2となる。増産工事の完成は2014年第2四半期、フル生産開始は2014年第3四半期を予定している。同プロジェクト参画により、住友は権益見合い分として銅生産持分が約1万8千トン/年増加して約6万トン/年になる。

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