【アナリストの眼】製紙用薬品の星光PMC株価、値固め完了、2ケタ増益見直しへ

2012年12月28日 09:30

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  製紙用薬品や印刷用樹脂などを手掛ける星光PMC <4963> に注目したい。株価は下値固めが完了して出直り感を強めている。

  今期(13年3月期)連結業績見通しは11月2日に下方修正し、売上高が前期比4.3%減の217.4億円、営業利益が同18.9%増の12.6億円、経常利益が同19.3%増の13.2億円、純利益が同2.4倍の8.4億円としている。景気減速の影響で製紙用薬品、印刷インキ用樹脂、記録材料用(トナー用)樹脂の需要が低調な模様で、通期予想に対する第2四半期累計(4~9月期)の進捗率は、売上高が49.4%、営業利益が39.7%、経常利益が39.8%、純利益が39.8%とやや低水準である。通期見通しに下振れの可能性を残しているが、プロダクトミックス改善やコスト低減の上積みなどにより、製紙用薬品での大幅営業増益を見込んでいる模様だ。

  株価の動きを見ると、10月中旬には6月以来の安値となる278円まで調整したが、11月下旬に反発して足元は概ね300円~310円近辺で推移している。通期の下振れ懸念を織り込み、下値固めが完了して出直る形だろう。12月27日の終値307円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円70銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は3.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS636円73銭で算出)は0.5倍近辺である。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を回復している。足元はモミ合い展開だが、今期業績見通しに対する警戒感を織り込んで下値固めを完了しており、来期(14年3月期)業績に対する期待感や、セルロースナノファイバーなど新技術・新分野に対する期待感が支援材料となり、出直り展開が期待されるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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