アラビア石油が石油開発事業から撤退、JX開発に人材等を譲渡

2012年12月27日 19:38

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 AOCホールディングスは27日、同社の連結子会社であるアラビア石油が本日の取締役会において、石油上流事業の知見を有する人員等を包括的に譲渡するため、アラビア石油が会社分割により今後新たに設立する子会社をJX日鉱日石開発に譲渡することを決議し、アラビア石油とJX開発との間で株式譲渡契約を締結したと発表した。

 アラビア石油は石油開発事業の再構築に向けて努力を傾注してきたが、開発投資規模の大型化等、事業環境が大きく変化する中で、AOCホールディングスグループの下で事業の拡大・発展を図り、収益面で同社グループに寄与していくことが困難になりつつあった。このような状況を踏まえ、AOCホールディングスは、アラビア石油が半世紀以上にわたり石油上流事業に携わってきた過程で蓄積した技術と豊富な経験を新たな形で日本の石油開発業界において活用するとともに、石油上流事業のポートフォリオを整理し同事業から実質的に撤退することも視野に入れて所要の措置を進めることとした。

 具体的には、会社分割の手法により、アラビア石油が石油上流事業に携わってきた過程で蓄積した技術・経験を有する人員をアラビア石油が新設する会社に承継させ、この設立会社の全株式をJX開発に譲渡する。なお、現行の2件のプロジェクトおよびクウェイト石油公社との原油売買契約に基づく原油の購入・販売は引き続きアラビア石油が行う。

 なお、今回の株式譲渡が今年度のAOCホールディングスグループ連結業績に与える影響は軽微だという。

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