【編集長の視点】自民党圧勝で3つの「キー・ナンバー」が年末年始ラリーをリード=浅妻昭治

2012年12月18日 09:53

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<マーケットセンサー・特別版>

 「300、84.18、10000」・・・・・・衆議院選挙前に市場に流布したキー・ナンバーである。「300」は、選挙での自民党の獲得する300議席数、「84.18」は、今年3月につけた円為替レートの最安値、「10000」は、日経平均の当面の上値目標の1万円を指している。

 このキー・ナンバーの意味するところは、衆議院選挙は、自民党が圧勝して政権を奪回して、追加金融緩和策を発動して円安が進み、株価も、今年4月以来の日経平均株価1万円台を回復する株高に拍車がかかる期待感そのものであった。

 6月の年初来安値8238円から9700円台まで底上げしてきた日経平均の上値目標が、キリのいい1万円とするのは、あのバブル相場の大天井の1989年の大納会に3万8915円の最高値をつけ、次の年の上値目標は、もう5万円しかないと市場参加者全員が、総強気となったのと似てきて、何だか、背筋がややヒヤリとする部分もないではない。

 しかし、16日に即日開票された衆議院選挙は、自公合計で観測報道値を上回る325議席を獲得、法案が参議院で否決されても衆議院で再可決できる3分の2以上を確保してポジティブ・サプライズとなった。最初のキー・ナンバーをクリアし、次に為替相場も、朝方のシドニー市場で84.5円と円安でスタート、こうなると残るのは日経平均株価の上昇だけで、これもご祝儀相場を含めてクリスマス・ラリーから年末年始ラリーでのキー・ナンバー達成の期待が、いやがおうでも盛り上がる。

 もちろん外国人投資家のクリスマス休暇入りや、19~20日開催の日銀の金融政策決定会合もあり、テクニカル的には、期待感充足で一度、下値を確認して再騰するか、一度、上値にトライしてから下値を再確認するかのどちらかとなるが、いずれにしろ日経平均株価が1万円を奪回するようなら、ほぼ全面高が続くことになり、投資ターゲット銘柄に選定については、目移りする贅沢な悩みが続くはずである。「掉尾の一振」特有の株価の足の速さにも振り回されずに、ここで勝ち癖をつけ余勢に乗って来年相場の連打、長打、本塁打につなげたいものである。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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