関連記事
【アナリストの眼】アライドテレシス株価、値固め十分、次期業績を期待の展開へ
<業績&株価分析>
アライドテレシスホールディングス <6835> (東2)は、ネットワーク機器の製造販売をグローバルに展開している。株価はモミ合い展開から徐々に上放れの兆しを見せてきた。今期(12年12月期)の業績悪化は織り込み済みで、来期(13年12月期)の収益改善期待で水準訂正が進む可能性があるだろう。
11月12日発表の第3四半期累計(1~9月期)連結業績は、売上高が前年同期比22.5%減、営業利益が24億02百万円の赤字、経常利益が25億05百万円の赤字、純利益が26億23百万円の赤字だった。世界的なIT設備投資抑制の影響で、前年同期に比べて大幅減収となり赤字幅が拡大した。国内では一部の大型案件が第4四半期(10~12月期)に先送りとなったことも影響した模様だ。
通期見通しは前回予想(8月7日に下方修正)を据え置き、売上高が前期比9.9%減、営業利益が同57.3%減、経常利益が同38.3%減、純利益が同70.8%減の見込みとしている。世界的な景気減速の影響で、IT設備投資抑制や価格下落がマイナス要因の模様である。ただし来期は米国市場が堅調に推移し、国内では病院関連での需要増加が予想される。新製品投入効果や合理化効果も寄与して収益改善が期待されるだろう。
自己株式取得(8月17日公表、取得株式総数の上限500万株で自己株式除く発行済株式総数に対する割合4.3%、取得総額の上限5億円、取得期間8月20日~12月20日)の状況は、10月31日までの累計で買付株式数47万6500株、買付総額3335万4900円となっている。
株価の動きを見ると8月末以降は概ね69円~74円近辺でモミ合う展開が続いている。ただし11月14日に78円まで上昇する場面があるなど、足元では徐々に水準を切り上げている。今期業績悪化は織り込み済みで、自己株式取得も需給面での支援材料だろう。28日の終値74円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円72銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間3円で算出)は4%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS103円18銭で算出)は0.7倍近辺となる。
日足チャートで見ると25日移動平均線を回復し、70円近辺のモミ合いレンジから上放れの兆しを見せている。また週足チャートで見ても、13週移動平均線、26週移動平均線を回復して強基調へ転換の兆しを見せている。来期の収益改善への期待感が支援材料となり、水準訂正に向かう可能性があるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・【相場熟者が答える投資相談】カシオは742円前後も見込めそう、中国不買の影響は軽微(2012/11/28)
・【株式評論家の視点】バリューコマース、高値圏の自社株買いが先高感刺激、好業績も(2012/11/28)
・急騰銘柄を徹底予想する日刊株式投資情報新聞(メルマガ無料)好評!会員が急増中(2012/07/20)
・プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2012/07/20)
※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク
