【アナリストの視点】うかい株価、10月ボトムに持ち直す、今期下方修正織り込む

2012年11月27日 10:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  うかい <7621> (JQS)は和洋食の高級料理店を展開している。11月9日に今期(13年3月期)連結業績見通しを下方修正したが、株価の反応は限定的のようだ。

  第2四半期累計(4~9月期)の連結業績は、売上高が前年同期比1.4%増と小幅増収だったが、想定を下回った。和食事業は来客数・客単価ともに堅調で増収だったが、洋食事業が接待需要減少や夜から昼への集客シフトなどにより客単価が低下して減収だった。営業利益は同42.0%減、経常利益は同49.5%減、純利益は同58.7%減の大幅減益だった。売上高が想定を下回ったことに加えて、人件費や修繕費の増加が利益圧迫要因だった。

  第2四半期累計業績が下振れたため、通期見通しについては前回予想に対して、売上高を70百万円減額して前期比0.1%減、営業利益を84百万円減額して同34.8%減、経常利益を76百万円減額して同40.8%減、純利益を49百万円減額して同60.2%減の見込みとした。

  会社リリースによる月次売上動向を見ると、既存店売上高(前年比、速報値)は4月110.5%、5月96.7%、6月96.0%、7月96.1%、8月102.5%、9月107.4%、10月96.4%と推移している。8~9月は改善傾向だったが、10月は来客数が低調だったようだ。

  株価の動きを見ると、10月18日に年初来安値となる1375円を付ける場面があったが、調整は一時的で9月以降は概ね安値圏1400円台前半の狭いレンジでモミ合う展開となっている。今期業績見通しの下方修正に対する反応も限定的のようだ。11月26日の終値1423円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS25円18銭で算出)は56倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.7%近辺、実績PBR(前期実績のBPS782円39銭で算出)は1.8倍近辺となる。

  週足チャートで見ると、26週移動平均線が抵抗線となり安値圏でモミ合う展開だが、10月18日の年初来安値で長い下ヒゲを付けており、下値も固まりつつあるようだ。株主優待制度も下値を支えると考えられるため、ほぼ底値圏だろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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