【菜々美のマーケットにつぶやき】マーケットはパチンコ状態でよいのでしょうか

2012年11月3日 19:40

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  私の周囲でも幾人かの友人が株式の「短期売買」に励んでいます。話を聞くと、「今は年単位での中長期投資をするときではない」、と言います。

  その人も投資を始めたころは、投資の基本に忠実に会社を研究して中長期投資に心がけたそうです。でも、今は研究の成果が実感できないと嘆いています。研究して、ヨシ!、と自信を持ったときは、すでに相場は終わっていることが多く、「骨折り損」状態だといいます。

  私も、教科書が教えている通り、経済―景気―企業業績―株価という基本は大切と思います。しかし、その人が指摘するように、明日のことが分からない時代に3年先とか10年先は読めないと思います。100歩譲って、それでも資本主義社会に貢献するためという高い気持ちであったとしても、たとえば、オリンパス <7733> の株価が不正経理で5320円から424円まで急落したり、4530円だった東京電力 <9501> が120円まで暴落するなど、相次ぐ名門企業の株価暴落を突きつけられては、とても中長期でお金を投じる勇気は持てません。「あなたの見る目がなかった」とか、「運が悪かった」では、普通の人なら止めておこうということになってしまいます。

  わたしなんかの目からみれば、とくに、あれだけの不正経理を長期間も続けたのに、オリンパスはどうして上場廃止にされなかったのだろうかと素朴な疑問を抱いています。「取引所どこをチエックしていたのか」、と言われるのが嫌だったのかしら、と勘ぐりたくもなります。投資家に自己責任を求めるなら、発行側などにも厳しくあるべきだと思います。一般投資家は公表された数字等は不正はないことを前提にお金を出して買っています。

  また、もうひとつ取引所のことに触れると、大型の高性能のコンピュータを導入して超高速の取引を宣伝しています。世界標準に合わせるという目的はあるとは思います。しかし、実際は機関投資家や外国人投資家のコンピュータを活用した超短期売買が主役となって個人投資家には分かり難い相場となっています。仕方なく中長期投資を諦めた個人も短期売買も加わり、まさに、マーケットは「パチンコ状態」といえるのではないでしょうか。

  もちろん、短期売買がダメということではありません。マーケットの流動性を高めマーケットに厚みが加わる効果はあるでしょう。でも、もう一方では取引所等はもっと中長期投資による個人の資産形成の場としての方策を勧めてほしいものです。

  一般社会におけるITの波をみても、これまでのBtoBから徐々にBtoCを意識した展開に変わりつつあります。株取引ももっとBtoCへの配慮が必要なようです。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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