日産、ロシアでの生産能力強化計画を発表 2016年までに販売を3倍に

2012年5月22日 20:51

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 日産自動車は21日、大きく成長するロシア市場での販売を支えるべく、ロシア国内の現地化の推進に関連する計画を発表した。具体的には、「サンクトペテルベルグ工場の年間生産能力を倍増」、「ロシア向けの次期型キャシュカイをサンクトペテルベルグ工場にて生産」、「アフトワズのトリアッティ工場にてダットサン車種を生産」、「2016年までに現地の生産比率を80%まで高める」ことを明らかにした。

 なお、今回の発表は、モスクワ訪問中のコリン・ドッジ副社長により行われた。今回の同副社長の訪問や計画の発表は、ロシア市場に向けた日産の長期的な成長戦略を反映するものだという。

 日産は2016年までに、ロシア市場における販売を2011年度の16万1,000台から3倍に増やし、市場占有率を現在の5.9%から10%に拡大することを目指す。この販売拡大を支えるため、2014年にはサンクトペテルベルグ工場の年間生産能力を現在の倍となる10万台とする予定。同工場では「ティアナ」、「エクストレイル」、「ムラーノ」を生産しており、昨年の3シフト制導入に伴い5万台に達した生産能力をさらに拡大することとなる。

 日産は1億6,700万ユーロ(約170億円)を投じて、プレス・樹脂工場など、合計50,000m2におよぶ生産設備を追加する。10万台への生産能力増強に伴い、サンクトペテルベルグ工場は同一ラインで5車種の生産を行うことが可能になる。この5車種の中にはロシア市場向けの次期型キャシュカイも含まれる。なお、同車を現在生産している英国のサンダーランド工場は、今後もロシア市場向け以外のキャシュカイの生産を継続していく。

 日産はロシアでの戦略的なパートナーシップの拡大も目指している。アライアンスのパートナーであるルノーと、ロシアン・テクノロジー社との覚書を締結し、ロシア最大の自動車会社であるアフトワズ社のアライアンスとしての保有資本を従来の25%から50%以上に拡大することを、日産はすでに発表している。

 また、アフトワズ社のトリアッティ工場は、今後ダットサン車の生産において重要な役割を果たすことになる。今年3月、日産はロシアを含む成長市場において、「ダットサンブランド」として、年々増える顧客のニーズに応えるべく、現地の要件を満たし現地で生産される魅力的な商品を投入することを発表した。ロシア市場でもダットサンブランドは、日産全体の成長に大きく貢献することを期待されており、最終的にダットサンブランドは日産全体の30%の販売を担う見通し。

 さらに、ドッジ副社長は、「日産はロシアにおいて、既に日本の自動車メーカーとして最大、輸入車ブランドしても大きな存在として確固たるプレゼンスがある。しかし、我々はこれを更に拡大し、販売を3倍に増やして市場占有率を倍増させたいと考えている。これを達成する為に、今後もあらゆる商品やサービスをお客さま中心に捉え、革新的な、市場で開発・生産された車種を提供していく」と述べた。なお、2016年度までには、ロシア市場の車種のうち80%までがロシア国内で生産される予定だという。

 日産のロシアでの2011年度販売は前年同期比57%増と大幅に拡大し、16万1,000台に達した。2012年度からは新型セダンの「アルメーラ」を発売し、ロシア市場の主要となっているセグメントに初めて商品投入する。ロシア市場専用車として開発される同車は、高い商品価値を持ち、日本車としてのデザイン、競合車に勝る広い室内が特徴。グローバルレベルの品質を保ちながら、アフトワズ社のトリアッティ工場にて生産される。

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