新日鉄、韓国ポスコなどに訴訟を提起 方向性電磁鋼板に係る技術に関し

2012年4月26日 07:25

印刷

 新日本製鉄は25日、方向性電磁鋼板に係る同社技術に関連し、韓国の鉄鋼メーカーであるポスコ(POSCO)及びその日本法人POSCO JAPANを被告として、新日鉄の営業秘密を不正に取得しこれを使用している等として、不正競争防止法等に基づき損害賠償及びPOSCO等による方向性電磁鋼板の製造・販売等の差止め等を求める民事訴訟を、東京地方裁判所に提起したと発表した。

 同時に新日鉄は、POSCO等による営業秘密の不正取得・使用等に加担したことを理由に、新日鉄元社員に対しても不正競争防止法等に基づく損害賠償等を求める民事訴訟を提起した。なお、米国においては、POSCO及びその現地法人に対し、新日鉄の米国特許侵害を理由とする損害賠償及び侵害の差止めを求める民事訴訟を提起している。

 新日鉄とPOSCOは2000年に戦略的提携契約を締結して以降、研究開発・技術交流・原料調達等多くの分野で成果を上げており、現在も提携関係にある。一方、個々の商品分野では互いに競争関係にあり、方向性電磁鋼板については、これまで新日鉄よりPOSCOに対して、新日鉄の知的財産権を侵害している等として警告及び請求等を行ってきたが問題解決の端緒が見えず今回の提訴に至った。

関連記事