【株式市況を検証】日経平均株価、TOPIXともに6週連続上昇

2012年3月17日 17:58

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【株式市場フラッシュ(3月12日~16日の週の日本株式市場)】

★円安進行と米景気回復期待が追い風となり主力大型株への買い継続

  3月12日~16日の週の日本株式市場では、日経平均株価、TOPIXともに6週連続の上昇となった。週間ベースで見れば、日経平均株価は200円09銭(2.02%)上昇、TOPIXは18.02ポイント(2.13%)上昇した。

  終値ベースで見ると週末16日は、日経平均株価が1万129円83銭で昨年7月22日(1万132円11銭)以来の水準、TOPIXが866.73で昨年7月22日(868.81)以来の水準となった。

  ユーロ圏債務危機問題に対する警戒感が後退したうえに、米国景気回復に対する期待感、世界的な金融緩和の動きに対する期待感、そして外国為替市場での円安進行などが追い風となった。急ピッチの上昇に対する短期的な過熱感が強い状況は続いているが、先高期待が強く、主力大型株に対する買いが継続した。

  ユーロ圏債務危機問題に関する今週の動きを整理すると、12日にはギリシャ政府が、民間投資家が保有するギリシャ国債の債券交換手続を終了したと発表した。交換後の取引では10年物の利回りが19%となり、交換前の30%超に比べると低下したが、ポルトガルの10年物の14%との比較では依然として高水準だった。13日のユーロ圏財務相会合では、ギリシャに対する総額1300億ユーロ規模の第2次金融支援開始を決定(ユーロ圏財務相会合のユンケル議長が14日の声明で正式承認したと発表)した。またスペインに対して12年中の追加的な財政赤字削減策を求めることで合意した。15日には、IMF(国際通貨基金)がギリシャ向け280億ユーロ規模の融資を正式承認した。このため20日の145億ユーロの国債償還をクリアして、ギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)は回避されることになった。

  なお16日には、ESM(欧州安定メカニズム)とEFSF(欧州金融安定化基金)の合計融資能力を、現行の5000億ユーロから7000億ユーロ規模に拡大する可能性が報道されているが、決定には不透明感が強いとの見方が優勢のようだ。ギリシャ問題について一旦は市場の関心が薄れた状況だが、ユーロ圏債務危機問題が根本的に解決したわけではなく、スペインやポルトガルが次のターゲットになる可能性も懸念されているだけに注意は必要だろう。

  米国の主要経済指標では雇用情勢改善が注目されている。前週末9日には、米2月雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比22.7万人増加となり、1月改定値の同28.4万人増加に比べて鈍化したが、3カ月連続で20万人超の増加となり市場予想を上回った。2月失業率は8.3%となり、1月の8.3%に比べて横ばいだったが市場予想と同水準だった。米1月貿易収支は526億ドルの赤字となり、12月改定値の504億ドル赤字に比べて市場予想以上に赤字幅が拡大した。13日には、米2月小売売上高が前月比1.1%増となり1月改定値の同0.6%増に比べて改善した。市場予想とほぼ同水準で5カ月ぶりの大幅な伸びだった。14日には、米第4四半期経常収支が1241億ドルの赤字となり、第3四半期改定値の1076億ドルの赤字に比べて市場予想以上に赤字が膨らんだ。15日には、米新規失業保険申請件数が35.1万件となり、前週改定値の36.5万件に比べて市場予想以上に改善した。米2月卸売物価指数で食品・エネルギー除くコア指数は前月比0.2%上昇となり、1月の同0.4%上昇に比べて鈍化して市場予想とほぼ同水準だった。米3月ニューヨーク連銀製造業景気指数は20.21となり、2月の19.53に比べて市場予想以上に改善した。米3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は12.5となり、2月の10.2に比べて市場予想以上に改善した。16日には、米2月消費者物価総合指数が前月比0.4%上昇となり、1月の同0.2%上昇に比べて上昇率が高まったが市場予想とほぼ同水準だった。また食品・エネルギー除くコア指数は同0.1%上昇となり、1月の同0.2%上昇に比べて鈍化して市場予想も下回った。米2月鉱工業生産は前月比横ばいとなり、1月改定値の同0.4%増加に比べて鈍化して市場予想も下回った。米3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は74.3となり、2月の75.3に比べて低下して市場予想も下回った。

  なお、13日の米FOMC(連邦公開市場委員会)では、低金利を14年末まで継続することを確認した。そして景気認識を上方修正し、ガソリン価格の上昇に警戒感を示した。また、前倒しで発表された金融機関のストレステスト(特別検査)では、19社のうち15社が資本比率に関する規制水準をクリアした。

  中国に関しては、10日に発表した2月貿易統計で、輸出総額が前年同月比18.4%増にとどまり市場予想を下回った。貿易赤字額は314.8億ドルとなり市場予想以上に赤字額が膨らんだ。

  日本に関しては、12日の1月機械受注統計で、船舶・電力を除く民需が前月比3.4%増となり市場予想を上回った。13日の日銀金融政策決定会合では、政策金利と資産買い入れ基金65兆円規模を据え置いたが、成長基盤強化を支援するための資金供給を2兆円増額して5.5兆円とし、期間を14年3月末まで延長することを決定した。

  外国為替市場の動きを見ると、ドル・円相場については、ポジション調整の動きなどで円安一服となる場面もあったが、基調としてドル高・円安の地合いだった。15日の東京市場では一時、11年4月中旬以来となる1ドル=84円10銭台に円が下落する場面もあった。ユーロ・円相場については、週後半に1ユーロ=109円台に円が下落し、全体としてユーロ高・円安の地合いを回復した1週間だった。週末16日の海外市場で終盤は1ドル=83円40銭近辺、1ユーロ=109円90銭近辺だった。

  テクニカル面では、日経平均株価(16日時点の1万129円83銭)の移動平均線に対する乖離率を見ると、25日移動平均線(同9637円86銭)に対しては5.10%、75日移動平均線(同8953円76銭)に対しては13.13%、そして200日移動平均線(同9055円22銭)に対しては11.86%となった。東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は16日時点で139.2%となり、短期的な過熱感が強い状況が続いている。

  日経平均株価の終値で騰落状況を見ると、週初12日は前日比39円88銭(0.40%)安と3営業日ぶり反落、13日は前日比9円22銭(0.09%)高と小幅反発、14日は前日比151円44銭(1.53%)高と大幅続伸、15日は前日比72円76銭(0.72%)高と3営業日続伸、週末16日は前日比6円55銭(0.06%)高と小幅に4営業日続伸した。日中の値幅は12日が131円65銭、13日が123円58銭、14日が65円27銭、15日が81円19銭、16日が58円38銭だった。

  日経平均株価の週末16日の終値は1万129円83銭となり、前週末9日の終値9929円74銭に比べて200円09銭(2.02%)上昇し、週間ベースで6週連続の上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は15日の1万158円74銭、週間安値は13日の9888円30銭、1週間の取引時間中の値幅は270円44銭だった。

  TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末16日の終値は866.73となり、前週末9日の終値848.71に比べて18.02ポイント(2.13%)上昇し、週間ベースで6週連続の上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は16日の866.73、週間安値は12日の845.28だった。週末16日時点のNT倍率は11.69倍となり、前週末9日時点の11.70倍に比べて0.01ポイント低下した。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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