イタリアで三菱商事がトマト加工品製造・販売会社を買収

　現在、欧州市場においては、トマト加工品(主に缶詰)の需要は底堅く、市場は成長を続けている。そのような中、三菱商事の在英国子会社Princes Limited(以下プリンセス社)は、在イタリアAR Industrie Alimentari(エーアール・インダストリ・アリメンタリ、以下アリア社)の子会社であるトマト加工品製造・販売会社の株式51%を取得。社名をPrinces Industrie Alimentari(プリンセス・インダストリ・アリメンタリ、以下ピー・アイ・エー社)とすることでアリア社と合意した。ピー・アイ・エー社は、アリア社の主力工場・既存商権を保有するという。

　ピー・アイ・エー社は、世界最大規模の敷地面積12万m2の工場と最新鋭の生産設備をアリア社より取得し、年間で最大約40万トンのトマトを加工、2億ユーロ以上を売上げる計画。プリンセス社は、今回の買収により、トマト加工品の分野における事業領域を製造から販売まで広げることで、安定的な供給の確保や、品質管理の強化等を進め、顧客企業への対応力強化に取り組む。また、缶詰・加工食品・食用油・飲料等の分野において、既存事業の成長に加えて、M&Aや有力サプライヤーとのパートナーシップ推進などの成長戦略を実行し、欧州市場における食品事業の拡大を進めていくという。