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【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】週後半はユーロ売り圧力緩和
【外国為替市場フラッシュ:1月16日~20日のユーロ・円相場】
■一時1ユーロ=100円30銭近辺まで円が下落
1月16日~20日の週のユーロ・円相場は、週初に1ユーロ=97円00銭近辺まで円が上昇したが、週後半にはユーロ売り圧力が緩和して1ユーロ=100円30銭近辺まで円が下落する場面もあった。前週末13日の取引終了後に、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、フランスを含むユーロ圏9カ国の国債格付け引き下げを正式に発表したため、その影響が注目された。しかし、フランスやスペインなど各国の国債入札は概ね順調な結果となり、利回りも低下したため安心感につながった。週末20日の海外市場で終盤は1ユーロ=99円60銭~70銭近辺だった。
ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末13日の海外市場ではユーロ売り圧力が強まり1ユーロ=97円20銭近辺に円が上昇した。ユーロ・ドル相場では1ユーロ=1.262ドル台にユーロが下落する場面があった。イタリア長期債入札で発行額が目標額上限に達して落札利回りも低下したが、応札倍率が12日に比べて見劣る結果だったと受け止められた。さらに、S&Pが13日中にドイツを除く複数のユーロ圏諸国の国債格付け引き下げを発表するとの観測報道や、国際金融協会(IIF)がギリシャとの債務交換協議を休止するとの発表に対して警戒感を強めた。終盤は1ユーロ=97円50銭~60銭近辺だった。
この流れを受けて週初16日の東京市場では、1ユーロ=97円00銭近辺に円が上昇する場面があった。S&Pがフランスを含むユーロ圏9カ国の国債格付け引き下げを正式発表したことを受けてユーロ売りが加速した。その後はモミ合う展開となり、終盤は1ユーロ=97円20銭台だった。16日の海外市場では、概ね1ユーロ=97円00銭台~40銭台で推移した。米国市場が休場だったため様子見ムードを強めた。
17日の東京市場では、1ユーロ=97円70銭台に円が下落した。S&PがEFSF(欧州金融安定基金)の格付けを1段階引き下げると発表したことの影響は限定的だった。日本政府によるユーロ買い・円売り介入に対する警戒感も強まり、ユーロ買い戻しが優勢だった。中国の10~12月期実質GDPは前年同期比プラス8.9%、11年通年では前年比プラス9.2%となり、市場予想を上回ったこともユーロ買い戻しにつながった。17日の海外市場では、1ユーロ=98円30銭台まで円が下落する場面があった。スペイン国債とEFSF債の入札が順調な結果となり、イタリア国債利回りも低下した。さらに、独ZEW景気期待指数が大幅に改善したこともユーロ買い戻しにつながった。ユーロ買い戻し一巡後は1ユーロ=97円70銭台~80銭台でモミ合う展開だった。
18日の東京市場では、1ユーロ=97円70銭台~98円10銭台で推移した。ギリシャ債務交換交渉の再開を控えて様子見ムードも強めたが、終盤はユーロ買い戻しが優勢だった。18日の海外市場では、1ユーロ=98円80銭近辺まで円が下落した。IMF(国際通貨基金)がユーロ圏債務危機の支援に向けて、既存の融資能力と合わせて総額1兆ドル規模の融資財源を確保することを検討中との報道を受けて、ユーロ買い戻しが優勢になった。ドイツやポルトガルの国債入札が順調だったことや、ギリシャ債務交換交渉の合意が近いとの報道も支援材料だった。
19日の東京市場では、概ね1ユーロ=98円50銭台~80銭台で推移した。ユーロ買い戻しが一巡し、フランスとスペインの国債入札、ギリシャ債務交換交渉を睨んで様子見ムードも強めた。終盤は1ユーロ=98円60銭台だった。19日の海外市場では、1ユーロ=100円00銭台に円が下落した。フランスとスペインの国債入札が順調で落札利回りも低下したこと、独コメルツ銀行の資本増強が必要額を上回る見込みとなったこと、ギリシャ債務交換交渉で合意の期待が高まったことを受けて、ユーロ買い戻しが優勢になった。
20日の東京市場では、一時1ユーロ=100円30銭近辺まで円が下落する場面があった。その後はユーロ買い戻しが一巡して小動きだった。20日の海外市場では1ユーロ=99円40銭台に円が上昇した。ユーロ買い戻しが一巡した。終盤は1ユーロ=99円60銭~70銭近辺だった。
引き続き主要各国の国債入札と国債利回りの動向に関心が集中し、S&Pがフランスを含むユーロ圏9カ国の国債とEFSF債の格付け引き下げを正式に発表した影響が注目されたが、その後のフランス、スペイン、ドイツ、ポルトガルなど各国の国債入札、およびEFSF債の入札が概ね順調な結果となり、利回りも低下したため安心感につながり、ユーロ売り圧力が緩和した。さらに18日には、IMFがユーロ圏債務危機の支援に向けて、既存の融資能力と合わせて総額1兆ドル規模の融資財源を確保することを検討中との報道や、ギリシャ債務交換交渉の合意が近いとの報道も好感した。19日には、独コメルツ銀行の資本増強が必要額を上回る見込みとなったことを好感した。
来週も、主要各国の国債入札、利回りの動向に注意が必要だが、過度な警戒感の後退でユーロ売り圧力緩和が継続する可能性もあるだろう。当面の重要イベントとしては、23日のEU財務相会合、24日のEU財務相理事会、米大統領一般教書演説、23日~24日の日銀金融政策決定会合、24日~25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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