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■当面はイタリア、スペイン、フランスの国債利回りの落ち着きが焦点
因に神経質な展開に変化はないだろう。特にユーロ圏の債務危機問題に関して、当面はイタリア、スペイン、フランスの国債利回りの落ち着きが焦点となるだろう。20日のスペイン総選挙では政権交代が予想されているが、その結果がスペインの国債利回りに与える影響も注目点だろう。
また23日には、米国議会の超党派特別委員会による財政赤字削減案の期限を迎える。増税を巡る民主党と共和党の溝が深いため全面的な合意は期待できず、部分的な合意にとどまるとの見方が大勢になっている。期限直前になって合意が難航すれば、米国債格付け引き下げに対する警戒感が再燃する可能性もあるため注意が必要になるだろう。そして日本市場は23日、米国市場は24日が休場となることもあり、休場を挟んで売り買いともに手控えムードを強める可能性が高いだろう。なお21日から、東京証券取引所の午前の取引が11時30分まで延長されるが、相場に対する影響は限定的とみられる。
前週(11月14日~18日)の日本株式市場では、ユーロ圏の債務危機問題や企業業績に対する警戒感が強く、日経平均株価(225種)、TOPIXともに3週連続の下落となった。日経平均株価の18日終値は8374円91銭となり、9月26日の年初来安値8374円13銭に接近した。またTOPIXは16日の終値が724.11、18日の終値が719.98となり、年初来安値を切り下げる展開だった。
そして前週末18日の米国株式市場では、ダウ工業株30種平均株価は前日比25ドル43セント(0.22%)高と3営業日ぶりに小幅反発した。イタリアとスペインの国債利回り上昇が一服し、債務危機拡大に備えてECB(欧州中央銀行)がIMF(国際通貨基金)に救済資金を貸し付ける可能性が報じられたこともあり、過度な警戒感が後退した。また米10月景気先行指数(コンファレンスボード)が前月比0.9%上昇して市場予想を上回ったことも支援材料だった。ただし、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は3営業日続落するなど、まちまちの動きだった。
この流れを受けて週初21日の日本株式市場でも、過度な警戒感は和らぐことが想定される。その後は、イタリア、スペイン、フランスの国債利回りが焦点となり、これが落ち着いた展開になれば、一旦は買い戻しが優勢になる可能性も考えられる。ただし23日には、米国議会の超党派特別委員会による財政赤字削減案の期限を迎えることや、日本市場は23日、米国市場は24日が休場となることもあり、売り買いともに手控えムードの強い展開となりそうだ。
ユーロ圏の債務危機問題については、イタリア、スペイン、フランスの国債利回りが当面の焦点だが、ドラギ前イタリア中銀総裁がECBの新総裁、パパデモス前ECB副総裁がギリシャの新首相、モンティ前欧州委員会委員がイタリアの新首相兼財務相となったことで、EUとECB主導での取り組み前進を期待する見方もあり、ECBによる国債購入の拡大や、EFSF(欧州金融安定基金)の機能強化策の早期具体化などがポイントになるだろう。
米国の主要経済統計には堅調な内容が目立ち始めた。15日には、米10月小売売上高が前月比0.5%増加して市場予想を上回った。米11月ニューヨーク州連銀製造業業況指数は0.61となり、前月のマイナス8.48から大幅に改善して市場予想も上回った。16日には、米10月鉱工業生産が前月比0.7%増加して市場予想を上回った。17日には、米10月住宅着工件数が前月比0.3%減少したが市場予想を上回り、建設許可件数が前月比10.9%増加して市場予想も上回った。米新規失業保険申請件数は38.8万件となり2週連続で40万件を下回った。米11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は3.6となり、前月の8.7から低下して市場予想も下回った。18日には、米10月景気先行指数(コンファレンスボード)が前月比0.9%上昇して市場予想を上回った。ユーロ危機問題が落ち着けば、こうした経済指標の堅調さに市場の関心がシフトする可能性もあるだろう。
国内要因としては主要企業の7~9月期決算発表が出揃い、世界的な景気減速、外国為替市場での円の高止まり、タイの洪水被害の影響などで、主力の景気敏感・輸出関連企業の業績下振れに対する警戒感を強めたが、ある程度は株価に織り込んだと考えられる。
外国為替市場では、10月31日の日本政府・日銀によるドル買い・円売り市場介入後の円の高値を更新する展開となり、前週はドル・円相場で1ドル=76円台後半、ユーロ・円相場で1ユーロ=103円台に円が上昇した。円の高止まりは引き続き懸念要因だろう。ただしタイの洪水被害に関しては、生産再開の動きが活発化し、想定より早い時期に生産正常化する可能性も浮上している。
■注目スケジュール
来週の注目スケジュールとしては、国内では、21日の9月景気動向指数改定値、10月貿易統計、日銀金融政策決定会合議事要旨(10月27日分)公表、25日の10月企業向けサービス価格指数、10月全国・11月東京都区部コア消費者物価指数(CPI)などがあるだろう。
海外では、20日のスペイン総選挙、米中合同商業貿易委員会(~21日)、21日のユーロ圏9月経常収支、米10月シカゴ連銀全米活動指数、米10月中古住宅販売、米2年債入札、ロックハート米アトランタ地区連銀総裁の講演、22日の米第3四半期企業利益、米第3四半期GDP改定値、米週間チェーンストア売上高、米週間レッドブック大規模小売店売上高、米5年債入札、コチャラコタ米ミネアポリス地区連銀総裁の講演、23日のユーロ圏9月鉱工業受注、ユーロ圏11月総合・製造業・サービス部門PMI速報値、米10月個人所得・消費支出、米10月耐久財受注、米11月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、米住宅ローン・借り換え申請指数、米新規失業保険申請件数、米7年債入札、米FOMC議事録(11月1日~2日分)公表、24日の独11月IFO業況指数、英第3四半期GDP改定値、25日の米ブラックフライデー(クリスマス商戦のスタート)、26日のニュージーランド総選挙などがあるだろう。なお米国は24日が感謝祭で休場、25日が短縮取引となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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