株価は1ヶ月の出来事と持っている体質で動く=犬丸正寛の相場格言

2011年9月19日 08:44

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

相場は人の健康と同じです。お医者さんは、大体、月1回の血液検査等をもとに健康状態を診断されます。もし、前の月に比べて悪いデータが出た項目があれば、患者さんに、「何をしたか」と聞かれます。

相場は人の健康と同じです。お医者さんは、大体、月1回の血液検査等をもとに健康状態を診断されます。もし、前の月に比べて悪いデータが出た項目があれば、患者さんに、「何をしたか」と聞かれます。[写真拡大]

■株価は1ヶ月の出来事と持っている体質で動く

  相場は人の健康と同じです。お医者さんは、大体、月1回の血液検査等をもとに健康状態を診断されます。もし、前の月に比べて悪いデータが出た項目があれば、患者さんに、「何をしたか」と聞かれます。「酒をどのていど飲んだか」、「睡眠時間はどうだったか」、「運動はどうだったか」など、検査1ヶ月間の患者の行動を細かくチエックされる。それによって、データ悪化の原因を把握し治療と指導をされる。

  仮に、きちっとした日々の生活を送っているにもかかわらず月々のデータが悪いということになれば、「体質」が重要視される。もって生まれたものということになる。「家系に心臓の悪い人はいませんか」といったたぐいの質問である。こうなると、遺伝子の問題であり個人ではどうにもならない。もっとも、最近は遺伝子を解析することで、何歳くらいにどのような病気に罹るかが分かるという。体質が分かれば、発病させないように、日頃、心がけることもできる。

  相場における銘柄観もよく似ている。東証の「適時情報開示」において、原則、1ヶ月間の企業の開示情報を見ることができる。企業の直近1ヶ月間の出来事であり行動である。もちろん、小さな出来事はもっとたくさん起きているが、株価という健康に影響を与える出来事は「東証の適時情報開示」に表示される。今の相場はこの1ヶ月間の行動をベースに動いているところがある。

  当然、1ヶ月以上の出来事については、別の方法でチエックすることになる。その場合、企業も人と同じようにその企業の持っている体質というものが重要になってくる。伝統的に技術に強いとか販売に強いとか。1ヶ月単位の出来事では分からない部分も多い。

  投資家の皆さんも銘柄の健康診断をお医者さんになったつもりでチェックするのもよいのではないでしょうか。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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