ワークマン:8月4日に今第2四半期業績予想を上方修正

2011年8月17日 09:56

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■第1四半期業績は大幅増収増益

  ワークマン <7564> は、8月10日にグラントウキョウノースタワーで今12年3月期第1四半期決算説明会を行った。

  8月4日に今第2四半期業績予想を上方修正しているように、第1四半期業績は好調であった。

  第1四半期のチェーン全店売上高は、15,030百万円(前年同期比17.7%増)、営業総収入11,072百万円(同21.2%増)、営業利益1,683百万円(同61.2%増)、経常利益1,916百万円(同49.7%増)、純利益1,046百万円(同2.34倍)と大幅増収増益となった。

  第1四半期決算のポイントとして、出店状況、販売強化策などについての説明が行われた。まず、出店については、新規出店が6店舗、スクラップ&ビルド(既存店舗の活性化)による出店が1店舗となっている。その内訳は、重点開発エリアである福岡県に5店舗開店、東日本大震災で店舗を失った宮城県気仙沼市に、地元のからの強い要望もあり5月に開店した。更に、福島県の相馬店の店舗面積を60坪から100坪へ拡大し、既存店舗の活性化を図っている。6月末の総店舗数は、前期末比6店舗増の671店舗となっている。

  店舗運営形態の状況は、6月末のフランチャイズ・ストア店舗は前期末比15店舗増の523店舗、業務委託店舗、トレーニング店舗をあわせた直営店舗は148店舗となり、フランチャイズ比率は77.9%となった。

■月次売上高は10年2月から18ヶ月連続、客数は09年の11月から21ヶ月連続で前年実績を上回る

  販売強化策としては、低価格商品のエブリデー・ロー・プライス商品を92アイテム開発し、合計で771アイテムとなった。エブリデー・ロー・プライス商品の売上高は、5,985百万円と前年同期比12.5%増となった。また、夏物のコア商品を明確にした売場作りを促進した結果、半袖シャツ、メッシュの靴下など夏物商品の売上が大きく伸びた。フランチャイズ・ストアの粗利率は35.3%で、0.2ポイント向上している。販売促進では、プライベートブランドで展開している作業手袋「匠の手シリーズ」にスポットを当てた商品訴求型のテレビコマーシャルをスタートした。同社の店舗でしか販売していない商品を自信を持ってアピールしたことで、新規顧客の獲得に繋がった。また、一号店を開店してから30周年を記念し、記念キャンペーンを実施し、期間限定商品の販売や、プレゼント抽選を行ない、客数が大幅に増加した。

  月次の既存店売上高、客数の今年の7月までの実績は、売上高は2010年2月から18ヶ月連続、客数は2009年の11月から21ヶ月連続で、前年実績を上回っている。

■震災の復旧・復興需要の影響もあり東日本の売上の伸び率は西日本の倍増となる

  第1四半期の販売状況は、チェーン全店で前年同期比17.7%増、既存店同15.9%増となっている。既存店の中でも東日本エリアは同20.0%増、西日本エリアは同10.5%増と、震災の復旧・復興需要の影響もあり東日本の売上の伸び率は西日本の倍増となっている。客数は、チェーン全店で同14.8%増、既存店で同12.9%、東日本エリア同16.5%増、西日本エリア同8.4%増。客単価はチェーン全店2,325円(前年同期比2.5%増)、既存店2,331円(同2.6%増)。

  チェーン全店の商品別売上高は、ファミリー衣料1,327百万円(同19.9%増)、カジュアルウェア1,643百万円(同31.0%増)、ワーキングウェア4,560百万円(同17.8%増)、履物3,042百万円(同16.3%増)、作業用品3,899百万円(同15.2%増)、その他557百万円(同4.5%増)とどの商品も2ケタ増収となっているが、特に売上率を伸ばしているのがカジュアルウェアである。その要因は、吸汗速乾、消臭加工、通気性等機能性に富んだ商品を開発したことから、半袖シャツなどの販売が好調だったことによる。

■加盟店舗の販売バックアップ体制に注力し、チェーン全体の売上向上を目指す

  先述しているように、第2四半期業績予想は、第1四半期業績が順調であったことから、上方修正している。

  第2四半期業績予想は、チェーン全店売上高27,938百万円(前年同期比14.7%増)、営業総収入20,031百万円(同15.4%増)、営業利益2,662百万円(同47.2%増)、経常利益3,106百万円(同37.8%増)、純利益1,660百万円(同76.8%増)と増収大幅増益を見込む。

  しかし、通期業績予想については、震災の影響で消費環境の不透明感が高まっているため、当初予想を据え置いている。

  通期業績予想を達成するために、下期の取組は、販売増にあわせた、商品供給体制を整え、商品計画数量と流通センター在庫の見直しを行い、販売チャンスの喪失が無いようにする。防寒ジャンパー等一部の商品では、前年実績の2倍の売上計画を立てているものもある。

  また、売場では、コア商品を中心に、陳列品や、販促媒体の見直しを行い、メリハリのある売場作りで周辺商品を含めた販売増を目指している。更に、夏物商品の成功事例と反省点を、秋冬商品の売場作りに活かす。

  好評だった30周年記念キャンペーンの第2弾も実施する。一方、スーパーバイザーの教育強化に努め、店舗指導力を高めるとしている。

  この様に加盟店舗の販売バックアップ体制に注力し、チェーン全体の売上向上を目指すとしている。

■エブリデー・ロー・プライスのチェーン全店売上高に占める構成比は43.0%で1.7ポイントアップ

  今期の出店は、新規出店25店舗、閉店4店舗を計画している。既存店の活性化として、スクラップ&ビルドを2店舗行い、期末店舗数は前期末比21店舗増の686店舗を予定している。

  また、今期の重点開発エリアとして、福岡県、近畿エリア、南関東エリアを挙げている。地域に重点的に出店することで、エリア内で知名度を上げ、新規顧客の獲得に努める。

  2000年からスタートしたエブリデー・ロー・プライス商品は、発売以来人気化し、年々売上高を伸ばしている。今期は新に150アイテムを展開する計画で、既に6月末現在で92アイテムが販売されている。チェーン全店売上高に占める構成比は43.0%で前期比1.7ポイントアップしている。

  中でも、品質、機能、価格で差別化したプライベートブランド商品の開発は今期60アイテムを計画している。そのうち戦略的商品は「ワークマン・ベスト」として展開している。6月現在で、プライベート商品は57アイテムを展開しているが、そのうちのワークマン・ベストは26アイテムを占めている。今後も顧客ニーズを的確に捉え、他店舗との差別化を図り、顧客数の拡大を計画している。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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