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関西電力、管内に15%の節電を要請 検査中の原発再起動できず需給困難
関西電力は10日、管内の企業と家庭に対し、7月1日~9月22日(8月12日~16日のお盆期間を除く)の、平日午前9時から午後8時までの間、電力の15%節電を要請すると発表した。現在定期検査中の原子力発電所が再起動できず、このまま停止が長引いた場合、十分な供給力を確保できないと判断。今夏、電力の供給力不足により大規模停電に陥る最悪の事態を回避するため、今回節電の要請に至った。
関電は、これまで、供給力確保に向けて、火力発電所や水力発電所を最大限活用することを検討してきたが、同社の原子力発電所の停止による影響に加え、日本原子力発電・敦賀発電所2号機からの受電が受けられないことが判明。このため、対策を講じても、6月には予備率が6%台前半となり、さらに本格的な夏を迎える7月以降は、需要が供給力を大幅に上回る見通しになるという。
関電が発表した「今夏の需給見通しについて」の資料によると、供給予備力は、6月は168万キロワットのプラスだが、7月以降はそれぞれ、7月:117万キロワット、8月:200万キロワット、9月:119万キロワットのマイナス。供給予備率は、6月:+6.2%、7月:-3.7%、8月:-6.4%、9月:-3.9%となっている。
現在、揚水発電所の高水位運用や、火力発電所の出力向上といった追加対策の検討を進めているが、これら対策を実施しても、依然厳しい需給状況となる見込み。なお、今後は、燃料の追加調達や、卸電力取引所の活用、他の電力会社からの応援融通、他事業者からの電力調達などを検討し、さらなる供給力の確保に努めていく方針。
また、同社は10日、「電力需給非常対策本部」を設置。今後、さらなる供給力確保の検討や顧客への節電要請の周知・徹底など、あらゆる対策を進めていくという。
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