【注目銘柄】日本フイルコンは続落も2度の業績上方修正でV字回復、25日線付近で下値抵抗力

2026年10月16日 08:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■今期営業利益約2.5倍、初年度から中期経営計画の目標超え、割安修正による年初来高値奪回に期待

 日本フイルコン<5942>(東証スタンダード)は、前日15日に22円安の674円と続落して引けた。日経平均株価が3318円34銭安と大幅に6営業日続落し、東証スタンダード市場指数も2.48%安と3営業日続落したことから、10月1日に年初来高値757円まで買い進まれていた同社株にも目先の利益を確定する売り物が増勢となった。ただ、25日移動平均線付近まで下押す場面では、日足に下ヒゲを形成するなど下値抵抗力もうかがわせた。

■2度の業績上方修正がV字回復期待を支え、経営構造改革もサポート材料

 同社は、今年7月1日に1回目の上方修正を行った今2026年11月期業績について、第3四半期(2025年12月~2026年8月、3Q)決算を発表した10月1日に2回目の上方修正に踏み切り、今期業績のV字回復を一段と鮮明にした。これを手掛かりに、下値では値ごろ感や割安感に着目した買いも交錯した。前期に実施した早期退職優遇措置制度の拡充や、電子部材・フォトマスク事業での減損損失の計上などを伴う経営構造改革が、今期の収益改善に寄与していることも、現在推進中の中期経営計画の目標達成を後押しする材料として注目されている。

■営業利益約2.5倍、純利益は黒字転換、中期経営計画の目標達成に初年度から弾み

 同社の今11月期連結業績は、今年7月の1回目の上方修正値から売上高を5億円、営業利益を3億円、経常利益と純利益をそれぞれ3億5000万円引き上げ、売上高290億円(前期比4.2%増)、営業利益17億円(同2.54倍)、経常利益19億5000万円(同2.06倍)、純利益11億5000万円(前期は7億2600万円の赤字)を見込み、V字回復する見通しである。

■電子部材・フォトマスク事業は営業利益約3.3倍、主力事業も堅調

 第3四半期累計業績では、産業用機能フィルター・コンベア事業で中国の食品業界向けコンベア販売が増加したほか、国内連結子会社における退職金制度の変更に伴う退職給付費用の減少も寄与し、売上高は154億3400万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は10億4800万円(同44.0%増)となった。電子部材・フォトマスク事業では、通信デバイス向けのエッチング加工製品やフォトマスク製品の販売が伸び、売上高は36億9900万円(同11.4%増)、営業利益は8億1200万円(同3.30倍)に拡大した。こうした増収効果や経費負担の軽減が、通期業績予想の再上方修正を支えた。

■早期退職による費用削減と減価償却負担の軽減が収益改善を後押し

 前期に実施した早期退職優遇措置制度の時限的拡充には34名の社員が応募し、約5億円の特別損失を見込む一方、年間約2億5000万円の費用削減効果を想定した。また、電子部材・フォトマスク事業で15億7900万円の減損損失を計上したことも、今期の減価償却費の減少につながっている。中期経営計画では、最終年度の2028年11月期に売上高288億6900万円、営業利益15億円を目標としているが、初年度の今期業績予想は両指標で最終年度の目標を上回る水準にあり、計画達成への期待を高めている。

■ゴールデンクロス形成後に年初来高値757円、25日線を巡る攻防が焦点

 株価は、年初来安値546円から売られ過ぎ修正で反発し、7月の1回目の今期業績の上方修正では、ストップ高を交えて715円高値まで買われた。この過程で25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を形成し、上昇トレンドへの転換を示唆した。その後の調整場面では25日線を挟んだ攻防を続けたが、2回目の業績上方修正を受けて上放れ、年初来高値757円まで上値を伸ばした。足元では全般相場の波乱とともに高値調整場面にあるものの、25日線付近で下値を固める展開も想定される。

■PER11倍台、PBR0.55倍、配当利回り4.15%の割安修正から年初来高値奪回へ

 株価指標面では、15日終値674円でPER11.3倍、PBR0.55倍、予想配当利回り4.15%と割安感がある。2度の業績上方修正による収益回復に加え、経営構造改革の効果や中期経営計画の目標を上回る業績見通しが株価を下支えする材料となりそうだ。全般相場の落ち着きと25日線付近での下値固めが確認されれば、まず年初来高値757円の奪回に向けて再発進し、さらに一段の上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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