猿やリスなど小型哺乳類狩猟し環境に適応したホモ・サピエンスの存在が明らかに

2019年2月21日 17:36

●猿やリスを狩り、その地に居住していたホモ・サピエンス

 3万8,000年前にまでさかのぼるスリランカのファーヒエンレナ洞窟を調査したドイツのマックス・プランク進化人類学研究所は、ホモ・サピエンスが小型の哺乳類を狩猟していたことを発見したと発表した。

 この研究結果は、科学誌『Nature Communications』に掲載される。マックス・プランク研究所によると、当時のホモ・サピエンスは小型の猿やリスを狩り取ることで極限環境に移住していたのだという。

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●石と骨の小型の道具を使用

 12万6,000年前から1万1,700年前の後期更新世、人類はアフリカ大陸を後にし、それまでとはまったく異なった環境を持つ土地へと移動を始めた。これまでの古生物学者たちの説では、この移動の際に熱帯林が人類の移動や移住の大きな妨げになったとされてきた。

 しかし、今回のマックス・プランク進化人類学研究所の研究では、当時のホモ・サピエンスが石や骨で作った小型の道具を使用して猿やリスを狩り、その地に住み着いたとしている。研究所によると、猿やリスから土地を略奪することによって、近縁の人類が近づかなかったスリランカのような極端な環境にホモ・サピエンスの一部が居住できたのだという。4万5,000年前にスリランカに移住してきた人類は、同地の森林資源に依存していたという説も過去には発表されている。

 しかし、実際にこれらの道具を使ってどのような手法で狩猟を行っていたのかは、まだ明らかになっていない。

●最終氷期に限定されていた小型動物狩猟

 今回の研究の発表にあたり、マックス・プランクの研究者はホモ・サピエンスが砂漠や熱帯雨林にいたるまで、あらゆる環境に順応できた可能性を特に強調している。

 また、リスや猿などの小型動物の狩猟は約2万年前の最終氷期、食物の確保が非常で困難であった時代に限定されるとされてきた。しかし、さまざまな小型の道具を使って、ホモ・サピエンスはそれより以前から小型動物の狩猟を行っていた可能性が高くなったことになる。