中国・成都市の企業、人工の「月」を2020年にも打ち上げる計画

2018年10月21日 17:35

中国・成都市の企業が街灯の代わりに地上を照らす人工の「月」(人造月亮)を2020年にも打ち上げる計画だという(People's Daily Onlineの記事SlashGearの記事The Registerの記事搜狐の記事)。

この人工月は人工衛星に搭載した巨大な鏡で太陽光を反射させるもので、「空に吊るした鏡で太陽の光を反射させ、パリの街を一年中照らす」というフランスの芸術家のアイディアが元になっているそうだ。ロシアは1999年に実験しているが、鏡の展開に失敗して実現には至らなかったという。

この企業、成都航天科工微電子系統研究院では何年もかけて研究を行っており、実際に打ち上げが可能な段階に達しているとのこと。2020年には初号機を打ち上げて実証実験を行い、2022年には3機により地上を照らす実験を行う計画だ。

人工月は月の8倍の明るさで直径80km程度の範囲を照らすことができ、街灯の置き換えに十分な明るさが得られるという。ただし、実際の明るさは夏の黄昏時ぐらいとみられ、それほど明るくなるというわけではないようだ。そのため、生物の概日リズムに影響することはないと考えられているとのこと。
なお、科技日報の記事やそれを元に書かれた人民日報日本語版の記事では、3枚の鏡で24時間連続で照射可能といった、街灯とは無関係な説明もみられる。また、どの記事を見ても曇りの日について一切触れられていない点が気になるところだ。

スラドでは山の上に設置した鏡で太陽光を反射し、冬に日が当たらなくなる場所を照らすというイタリアノルウェーの試みが以前話題になった。逆に宇宙空間に浮かべた鏡で太陽光をさえぎる地球温暖化対策も話題になっている。 

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