使用済みプラを直接基礎化学品へ再生するケミカルリサイクル技術の開発を本格始動
配信日時: 2025-03-27 11:30:00
~GI基金採択を受け、レゾナックとマイクロ波化学の共同開発体制を強化~
株式会社レゾナック(社長:高橋秀仁、以下、レゾナック)とマイクロ波化学株式会社(社長:吉野巌、以下、マイクロ波化学)が共同して進めるプロジェクト(以下、本プロジェクト)が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業(以下、GI基金事業)/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」に「混合プラスチックから基礎化学品を製造するケミカルリサイクル技術の開発(*1)」として採択され、両社は2025年3月より技術開発を本格始動しました。本取り組みは、両社が2022年に開始した共同開発をさらに発展・強化するもので、両社はGI基金事業による支援を受けながら、化石資源に頼らないプラスチック原料製造技術の確立を目指します。
世界規模で資源循環社会およびカーボンニュートラルの実現に向けた動きが活発化する中、従来の化石資源を原料とし、製造工程および廃棄時の燃焼処理で多くのCO2を排出するプラスチックを再資源化し、プラスチック原料となる基礎化学品へと戻すケミカルリサイクル(*2)が求められています。高度に選別された、もしくは単一のプラスチックを、基礎化学品の原料となる混合油(ナフサ相当油等)に変換する油化技術、あるいはエチレン、プロピレンなどの基礎化学品に直接変換するケミカルリサイクル技術はありますが、そのような選別/単一プラスチックの発生量は限定的です。また、プラスチックの選別・分離にはコストがかかり、分離困難なプラスチックも多く存在します。そのため、混合状態で排出される使用済みプラスチックを、高度選別を経ずに熱分解し、直接基礎化学品へ変換・再生するケミカルリサイクル技術を確立できれば、より一層のGHG(温室効果ガス)削減に貢献できると期待されます。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/102176/138/102176-138-5a2a84a72310e38973898bb9c4148288-1252x516.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
各種化学製品のバリューチェーンとライフサイクル
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/102176/138/102176-138-93f2f915820ffe850673189b6755b60d-890x431.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
プラスチックリサイクル領域のセグメントと本プロジェクトのターゲット
レゾナックとマイクロ波化学は、2022年より使用済みプラスチックにマイクロ波を照射して分解し、基礎化学品を製造する技術の開発に共同で取り組んできました(*3)。マイクロ波加熱は、電子レンジでも使用されている方法で、対象物のみにエネルギーを伝達します。本技術では、マイクロ波のエネルギーを使用済みプラスチックに集中的に与え、効率よく基礎化学品へ分解します。
本プロジェクトでは、実際の混合プラスチックを直接基礎化学品に変換・再生する熱分解技術に関して、有用な基礎化学品(*4)を収率60wt%(重量パーセント)以上で製造し、製造時に排出されるCO2を0.8 kg-CO2/kg-オレフィン以下にする技術の開発を行います。さらに、マイクロ波加熱などを活用した熱分解を数千トン/年の実証スケールで行い、多様な使用済みプラスチックに対応できる技術の確立を目指します。
両社はこれまでに、新品のプラスチックを用いたモデル系での実験において、分解反応条件やプロセスの最適化に取り組み、ポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)・ポリスチレン(PS)の三元系では80wt%、より実際の混合プラスチックに近い、ポリエチレンテレフタラート(PET)・ポリ塩化ビニル(PVC)を加えた五元系では70wt%もの有用基礎化学品収率を実現しています。本プロジェクトにおいて、まずラボ(実験室)、ベンチ(少量試作)スケールで分解プロセスや反応器形式の選定を行い、パイロット(中量試作)スケール、大規模実証スケールとスケールアップを行いながら条件の最適化を進めます。また、商業化した際に生じうる課題の抽出・対策も並行して実施します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/102176/138/102176-138-87b173620d49c792170500e896df1b9a-1193x646.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
これまでのプラスチック分解検討の経緯と本プロジェクトでの取り組み
なお、本プロジェクトにおいて、レゾナックは下図の研究開発内容1.~6.を実施し、マイクロ波化学は1.~6.の各開発において、マイクロ波加熱を用いたラボスケールからベンチ設備での検討、およびパイロット設備の基本設計を実施します。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/102176/138/102176-138-0796c4b237ec421a0c86847a45d563a1-1363x605.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
研究開発内容(1.~6.)の全体像
プラスチックリサイクルの取り組みは、化学・素材産業において取り組むべき重要な社会課題と認識しています。レゾナックとマイクロ波化学は、本プロジェクトを通じて、化石資源に頼らないプラスチック原料製造に関する技術を確立し、それを社会実装することによりCO2排出量の大幅な削減に貢献してまいります。
*1 2025年1月27日
「混合プラを直接基礎化学品へ再生する技術がNEDOのGI基金に採択」
*2 使用済みの資源を、そのままではなく、化学反応により組成変換した後にリサイクルすること。主に廃プラスチックの油化・ガス化・コークス炉化学原料化などを指す。
*3 2022年6月28日
「使用済みプラスチックから基礎化学原料を直接製造するマイクロ波による新たなケミカルリサイクル技術の共同開発を開始」
*4エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、トルエン、スチレンなど工業的に利用価値の高い基礎化学品
以上
【Resonac(レゾナック)について】
レゾナックは、半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル等を展開し、川中から川下まで幅広い素材・先端材料テクノロジーを持つ機能性化学メーカーです。2023年1月に昭和電工と旧日立化成が統合し、誕生しました。
ケミカルリサイクルの推進・拡大を重要施策の一つに位置付けており、2003年より川崎事業所において使用済みプラスチックを熱分解してクリーンな水素やアンモニアを製造するケミカルリサイクル事業を行っています。
社名の「Resonac」は、英語の「RESONATE:共鳴する・響き渡る」と、Chemistryの「C」の組み合せです。レゾナックは「共創型化学会社」として、共創を通じて持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。
詳しくはウェブサイトをご覧ください。
株式会社レゾナック・ホールディングス https://www.resonac.com/jp/
【マイクロ波化学について】
独自のマイクロ波化学技術プラットフォームを活用した製品製造・化学反応プロセスの高度化・合理化や、従来技術では製造困難な新素材の開発、脱炭素において必須となる「電化」への貢献に取り組んでいます。国内外の化学メーカーを中心としたモノづくり企業と提携し、ラボ及びベンチ・パイロット機の研究開発から実機の設計・導入・立ち上げに至るエンジニアリングまで、ワンストップでソリューションを提供します。
詳しくはウェブサイトをご覧ください。
マイクロ波化学株式会社 https://mwcc.jp/
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