Wikipedia 3大文学に大きな影響を与えた幻のノンフィクションが待望の文庫化! 『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』は本日発売!
配信日時: 2024-04-24 11:00:00
「謎の病」の原因究明と撲滅への道のりを克明に記録した圧巻のノンフィクション『死の貝』。長年にわたり入手困難となっていた本作ですが、このたび新章が追加され、待望の文庫化を果たしました。
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追加取材により、最新の情報を盛り込んだ新章を追加!
SNS等でしばしば大きな話題になる「Wikipedia 3大文学」。読み始めたら止まらない秀逸なWikipedia記事のことで、「三毛別羆事件」「八甲田雪中行軍遭難事件」そして「地方病(日本住血吸虫症)」を指しています。
Wikipedia「地方病(日本住血吸虫症)」の主要参考文献とされ、その内容に大きな影響を与えたノンフィクション『死の貝』(小林照幸・著)は、絶版により長らく入手困難でしたが、このたび新章を加えるなど大幅に加筆して文庫化されました。Wikipediaにはまだ書かれていない、本書ならではの情報にも注目です。
「Wikipedia3大文学」を新潮文庫でもっと詳しく
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新潮文庫では、八甲田雪中行軍遭難事件について書かれた新田次郎『八甲田山 死の彷徨』と、三毛別羆事件について書かれた吉村昭『熊嵐』が既に刊行されています。Wikipedia 3大文学の参考とされたり、深い関わりがあるこれらの作品は、これまでに累計180万部を超えるベストセラーとなっています。
そして『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』が刊行されたことで、「Wikipedia 3大文学」に関連する作品が新潮文庫にコンプリートされました。それを記念し、書店展開用の「三面販売台」を作成。『羆嵐』『八甲田山 死の彷徨』『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』の3書名を全国の書店で手に取っていただけるようになります。
『死の貝 日本住血吸虫症の闘い』内容紹介
謎の病
江戸時代以前から日本各地で発生していた謎の病――手足は痩せ細っているのに、腹が膨れる原因不明の病に、多くの人たちが苦しんでいました。山梨の「水腫脹満(すいしゅちょうまん)」、広島の「片山病」、福岡の「マンプクリン」など、地域により呼び名は異なっていましたが、根本的な治療法はなく、住民たちは死と隣り合わせの生活を送っていたのです。
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医師らの闘い
原因究明のため、医師たちの奮闘が始まります。そして、自らの死後に解剖してほしいと願い出た女性など住民たちの協力により、未知の寄生虫が原因であることが突き止められます。この寄生虫は日本住血吸虫と名付けられ、「ミヤイリガイ」という貝を中間宿主とし、その中で成長していたこともわかりました。その後、ミヤイリガイを撲滅させることで病気を封じこめていこうとしますが――。
今、「死の貝」は……
現在、日本住血吸虫やミヤイリガイはどうなっているのでしょうか。近年もいくつか大きな動きがありました。文庫化に際して追加された新章では、その動きを丁寧に追っています。今では発生地でも病のことは忘れ去られようとし、当時を知る人も少なくなってきています。
その一方で、この病は現在と地続きのものでもあります。たとえば、山梨県が果樹王国になったことと日本住血吸虫には、大きな関係がありました。また、中国やフィリピンなど海外では、今なお多くの人がこの病により命を落としています。けして「過去の病」ではないのです。
文庫化にあたり、大阪大学名誉教授で生命科学者である仲野徹氏からは「日本住血吸虫症の発見と撲滅は、近代国家としての日本が取り組み、大成功を収めた誇るべき業績のひとつである。ひとりでも多くの人に、この本を読んで感動を共にしてもらいたい」という推薦コメントが届きました。100年以上にわたる病との闘いは、今なお多くのことを教えてくれます。
【著者紹介】
小林照幸(こばやしてるゆき)
1968(昭和43)年、長野県生れ。ノンフィクション作家。1992(平成4)年に『毒蛇(どくへび)』で第1回開高健賞奨励賞、1999年に『朱鷺(トキ)の遺言』で第30回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。信州大学卒。明治薬科大学非常勤講師。著書に『パンデミック 感染爆発から生き残るために』『大相撲仕度部屋 床山の見た横綱たち』『熟年性革命報告』『ひめゆり 沖縄からのメッセージ』『全盲の弁護士 竹下義樹』『車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる』など多数。
【書籍データ】
【タイトル】死の貝 日本住血吸虫症との闘い
【著者名】小林照幸
【発売日】2024年4月24日
【造本】文庫
【定価】737円(税込)
【ISBN】978-4-10-143322-6
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/143322/
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