50年ぶりの新訳!村上春樹さんが「取り置き」していたカーソン・マッカラーズのデビュー作『心は孤独な狩人』文庫版が本日発売
配信日時: 2023-09-28 11:00:00
[画像1: https://prtimes.jp/i/47877/1160/resize/d47877-1160-3db2fc94d97424afebcd-0.jpg ]
株式会社新潮社は9月28日、カーソン・マッカラーズ著『心は孤独な狩人』の文庫版を発売いたします(電子書籍も同日に配信開始)。本作はアメリカの作家カーソン・マッカラーズ(1917年生まれ、1967年没)が23歳の時に発表したデビュー作です。翻訳は村上春樹さんによるものです。新潮文庫では1972年に河野一郎さんによる翻訳で刊行して以来、51年ぶりの新訳となります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/47877/1160/resize/d47877-1160-82da5de702af199ec9de-0.jpg ]
■カーソン・マッカラーズについて
マッカラーズは1917年、アメリカ南部のジョージア州コロンバスに生まれ、5歳の時からピアノを学び始めます。ピアニストを志してニューヨークに出ますが、授業料を紛失してしまったために音楽の道を断念。コロンビア大学などで文芸創作を学び、40年に本作により23歳の若さでデビューを果たします。批評家たちから絶賛されたデビュー作はベストセラーに。翌年には『黄金の眼に映るもの』、1946年には『結婚式のメンバー』(新潮文庫刊)、51年には『悲しきカフェのバラード』を発表。旺盛な創作意欲を見せます。『結婚式のメンバー』は50年に舞台となり、52年には映画化。本作『心は孤独な狩人』も68年に映画化され(邦題「愛すれば心さびしく」)、主演のアラン・アーキンとソンドラ・ロックはともにアカデミー賞の候補となりました。
私生活においてはデビュー前の37年に作家志望のリーヴス・マッカラーズと結婚しますが、二人とも同性愛的傾向を持っており、やがて結婚生活は破綻。45年に再婚しますが、リーヴスは妻に心中を持ちかけ、断られて自ら命を絶ちます。加えてマッカラーズはアルコール依存症などさまざまな病に苦しみ、67年に波乱に満ちた短い生涯を閉じます。
■村上春樹さんによる翻訳
本作は村上春樹さんによる翻訳で刊行いたします。村上さんがマッカラーズ作品を翻訳するのは二作目。『結婚式のメンバー』を2016年に文庫オリジナルで刊行し、反響を呼びました。
村上さんは訳者あとがきで、〈僕は個人的にはこの『結婚式のメンバー』と、『心は孤独な狩人』と、『悲しきカフェのバラード』がマッカラーズの最高傑作だと考えている。この三冊の小説とは大学時代に巡り会って、それ以来何度も読み返した。(中略)今回この『結婚式のメンバー』を自らの翻訳で、手に入りやすい新刊文庫本として出版できたことは、僕にとって大きな喜びであり、またささやかな誇りである〉と述べています。
また、本作『心は孤独な狩人』の訳者あとがきでは以下のように記しています。
〈僕が翻訳を始めたのはもう四十年くらい前のことだが(小説家になるのとほとんど同時に翻訳の仕事をするようになった)、今はまだ始めたばかりだから実力的に無理だけど、もっと経験を積んで翻訳者としての腕が上がったら、いつか自分で訳してみたいという作品がいくつか頭にあった。言うなれば「将来のために大事に金庫に保管しておきたい」作品だ。
たとえばそれはスコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』であり、レイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』であり、J・D・サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』や『フラニーとズーイ』であり、トルーマン・カポーティの『ティファニーで朝食を』だった。どれも僕が青春期に読んで、そのあとも何度か読み返し、影響を受けた作品たちだ。そこから豊かな滋養を与えられ、その結果自分でも(及ばずながら)小説を書くようになった、僕にとってはいわば水源地にあたるような存在だ。(中略)けっこう長い年月を要しはしたが、幸運にも恵まれ、また良き協力者も得て、それらの「取り置き」作品のほとんどすべてをひとつひとつ順番に訳して、世に問うことができた。そしてあとに残されているのは、このカーソン・マッカラーズの『心は孤独な狩人』だけとなった(いわばその準備段階として、まずもっと短い同著者の『結婚式のメンバー』を翻訳した)〉
[画像3: https://prtimes.jp/i/47877/1160/resize/d47877-1160-323b1258ca3c067e51ea-0.jpg ]
■『心は孤独な狩人』あらすじ
1930年代末、大恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾啞の男シンガーが現れる。店に集う人々の痛切な告白を、男はただ静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主ビフ。流れ者の労働者ジェイク。同胞の地位向上に燃える黒人医師コープランド……。しかし、シンガーの身に誰も予想しないような悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった――。
■書籍情報
【タイトル】心は孤独な狩人
【著者】カーソン・マッカラーズ
【発売日】2023年9月28日(紙書籍・電子書籍とも)
【紙書籍定価】1,155円(税込)
【電子書籍希望小売価格】1,155円(税込)
【ISBN】978-4-10-204203-8
PR TIMESプレスリリース詳細へ
スポンサードリンク
「株式会社新潮社」のプレスリリース
スポンサードリンク
最新のプレスリリース
- ファーストキャビン那覇空港にアバター接客を導入!12/10 19:17
- スマホ向け本格オンラインRPG『剣と魔法のログレス いにしえの女神』<エキスポにもクリスマスが訪れる…★期間限定武器を3本ずつピックアップしたガチャも!>12/10 19:17
- 心臓リハビリテーションなどにおける運動療法の処方を支援する汗乳酸モニタリングシステム「SweatWatch(R)」薬事承認を取得12/10 19:17
- 『メイプルストーリー』冬の大型アップデート「ASSEMBLE」がスタート!12/10 19:17
- 【真冬の夏祭り開催!】第18節新潟戦 有明アリーナ(メイン)でのホームゲームチケット販売スケジュールおよびチケット概要のお知らせ12/10 19:17
- 最新のプレスリリースをもっと見る
