シャマラン新作『リメイン』予告公開、悲嘆と謎めいた知覚を描くロマンススリラー

2026年9月10日 12:55

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記事提供元:Tech Times

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M・ナイト・シャマラン監督の新作『リメイン』のティザー予告が公開された。ジェイク・ギレンホール演じる建築家テイト・ゴードンと、フィービー・ディネヴァー演じる謎めいた女性レンの関係を軸に、ロマンスと不穏な謎が交錯する作品だ。

日本では東和ピクチャーズの配給により、2027年2月に全国公開される。米国での公開日は同年2月5日で、当初予定されていた2026年10月23日から変更された。

■『リメイン』が描く喪失と謎

世間を避けるように静かに暮らす建築家テイト・ゴードンは、仕事のため海岸沿いの小さな町へ移り住む。そこで不思議な雰囲気をまとう女性レンと出会い、彼女と時間を過ごすうちに少しずつ心を開いていく。しかし、その関係はやがて町全体を覆う謎へとつながっていく。

公開された予告編は、森に囲まれた家で穏やかな時間を重ねる2人の姿から始まる。やがてレンが「なんで一緒にいられないの?」と問いかけると、映像の雰囲気は一変する。ロマンスの背後にある秘密や、テイトが目にしているものをめぐる疑問が物語の軸となる。

主人公が建築家であることも、作品の構図に独特の緊張を与えている。合理性や構造を重視する人物が、簡単には分類できない体験と向き合うからだ。目に見える構造を設計する仕事と、合理的には整理しにくい知覚との対比が、サスペンスを形作っている。

■悲嘆に伴う知覚体験とは

死別後に、亡くなった人の姿や声を知覚したり、その存在を近くに感じたりする体験は、心理学や精神医学で長く研究されてきた。研究では「死別後の幻覚的体験」や「故人に関する感覚的・準感覚的体験」など、複数の呼称が使われている。

1971年に発表されたウィリアム・デューイ・リースの研究では、配偶者を亡くした人の約半数が、亡くなった配偶者に関する何らかの知覚体験を報告した。その後の研究やレビューでも、故人の姿を見る、声を聞く、触れられたように感じる、近くにいる気配を感じるといった体験が報告されている。

発生割合は、対象者の年齢や死別からの期間、質問方法、夢を含めるかどうかなどによって大きく変わる。2015年の研究レビューは、配偶者を亡くした人を対象とする研究で、おおむね30~60%という範囲を示した。一方、対象とする体験を広く定義した別のレビューでは、これより高い割合も報告されている。このため、特定の一つの数値を死別経験者全体に当てはめることはできない。

こうした体験の多くは、精神疾患の存在を直ちに意味するものではない。研究レビューでは、大部分が良性の体験であり、故人との関係や本人の文化的・社会的背景の中で捉える必要があるとされている。慰めや故人とのつながりとして受け止められる場合がある一方、苦痛を伴う体験もあるため、その意味は人によって異なる。

■悲嘆を「学習」として捉える神経科学

悲嘆の神経科学では、大切な人との関係を通じて脳が身につけた予測や愛着が、死別後の現実に適応していく過程に注目する研究がある。

アリゾナ大学で悲嘆を研究するメアリー=フランシス・オコナーは、悲嘆を学習の一種として捉えている。人は日々の経験を通じて、大切な相手がどこにいて、必要なときに再び会えるという予測を形成する。死別後には、相手が存在することを前提に形成された予測と、相手が亡くなったという新しい現実との間にずれが生じる。

この考え方は、死別後に故人の気配を感じたり、思わず電話をかけようとしたりする体験を読み解く手掛かりになる。ただし、個々の鮮明な知覚がどのような神経過程から生じるかについて、単一の仕組みが確立しているわけではない。

『リメイン』では、喪失を抱える人物が、自分の合理的な世界観では整理できない存在と出会う。大切な相手について脳が形成した予測と、新たな現実との緊張という悲嘆研究の発想は、テイトの体験を考える興味深い補助線となる。

■シャマラン作品に通じる主題

シャマラン監督はこれまでも、登場人物の知覚や信念が揺らぐ物語を繰り返し描いてきた。『シックス・センス』では死者を知覚する少年と彼を支える心理学者を、『サイン』では妻を失った元牧師が家族とともに危機に直面する姿を描いた。

『ノック 終末の訪問者』でも、愛する人を守ろうとする思いが、究極の選択に重みを与えていた。これらの作品に共通するのは、超自然的な仕掛けそのものだけでなく、喪失や愛情が登場人物の判断と世界の見え方を変えていく構造である。

『リメイン』では、この主題にロマンスが重なる。レンの正体やテイトが経験する出来事の意味は予告編では伏せられているが、2人のつながりと喪失の感情が、物語の謎を支える中心的な要素になるとみられる。

■ハロウィーン前からバレンタインシーズンへ

『リメイン』の米国公開日は、当初の2026年10月23日から2027年2月5日へ変更された。ハロウィーン直前からバレンタインデー直前へ移ったことで、公開戦略でも本作のラブストーリーとしての側面が前面に出る形となった。

シャマラン監督はWarner Bros. Discoveryの発表会で、ニコラス・スパークスが得意とするロマンスに対し、自身はサスペンスやどんでん返し、緊張感、見終わった後にも不穏さが残る物語に引かれると説明している。本作では、両者の作風が一つの物語に組み合わされている。

シャマラン監督は同じ発表会で、本作が自身のキャリアで最も高いテスト上映評価を得たと述べた。ただし、テスト上映の具体的な調査方法や作品別の数値は公表されていないため、過去作品との客観的な比較結果としてではなく、監督自身による説明として捉える必要がある。

■映画と小説を並行して制作

『リメイン』は、小説を通常の手順で映画化した作品とは成り立ちが異なる。シャマラン監督とスパークスが物語の原案を共同で作り、その核を共有しながら、シャマラン監督が映画脚本、スパークスが小説をそれぞれの媒体に合わせて執筆した。

スパークスの公式サイトでは、小説版について、シャマラン監督と共同で作ったオリジナルストーリーを基にした作品と説明している。映画と小説は登場人物や基本的な発想を共有する一方、背景設定や物語の構成には違いがある。

小説版の主人公はテイト・ドノヴァンだが、日本向けの映画公式情報では、ギレンホールが演じる主人公の名前はテイト・ゴードンと発表されている。映画版の紹介では、日本の公式表記に従ってテイト・ゴードンとするのが適切である。

スパークスは映画版で製作総指揮を務める。シャマラン監督は監督、脚本、製作を担当し、原案をスパークスと共同で手がけた。

■ジェイク・ギレンホールとフィービー・ディネヴァーが共演

テイト役を務めるジェイク・ギレンホールは、『ナイトクローラー』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』などで知られる。レン役には、Netflixシリーズ『ブリジャートン家』のフィービー・ディネヴァーが起用された。

共演にはアシュリー・ウォルターズ、ジュリー・ハガティ、ジェイ・O・サンダースらが名を連ねる。撮影監督はアドルフォ・ベローゾ、音楽はジェームズ・ニュートン・ハワードが担当する。

共同原案から生まれたロマンスと、シャマラン監督が得意とする不穏な謎がどのように結びつくのか。『リメイン』は、悲嘆に伴う知覚という研究対象と、愛する人とのつながりをめぐる物語のイメージを重ねられる作品となりそうだ。

元記事: Remain Trailer Drops: Shyamalan’s Ghost-Story Premise Is Documented Grief Neuroscience

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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