お台場の実物大ユニコーンガンダム立像が展示終了、17年続いた実物大ガンダムの風景に区切り

2026年9月1日 17:51

印刷

記事提供元:Tech Times

“RG 1/1 RX-78-2 Gundam Ver. GFT at Diver City Tokyo Plaza(Odaiba)” by Kentaro Ohno, CC BY 2.0 (https://www.flickr.com/photos/inucara/9758154156/)

“RG 1/1 RX-78-2 Gundam Ver. GFT at Diver City Tokyo Plaza(Odaiba)” by Kentaro Ohno, CC BY 2.0 (https://www.flickr.com/photos/inucara/9758154156/)[写真拡大]

2026年8月31日、東京・お台場のダイバーシティ東京 プラザに設置されていた「実物大ユニコーンガンダム立像」が展示を終了した。2017年9月24日の公開開始から8年11カ月にわたって親しまれた立像の終了により、お台場では2009年から続いてきた実物大ガンダムの展示に区切りがついた。

お台場の同じ場所に新たな立像が設置されるかは発表されておらず、ユニコーンガンダム立像の移設や部材の扱いも明らかになっていない。一方、バンダイナムコグループは、2029年のガンダムシリーズ50周年に向け、日本国内に新たな施設をつくる「ガンダムランドマーク構想」を始動している。

■2009年に始まったお台場の実物大ガンダム

お台場に初めて実物大ガンダムが登場したのは、シリーズ30周年に当たる2009年である。潮風公園に展示された「RX-78-2 ガンダム Ver.G30th」は、52日間で約415万人を集めた。その後、東静岡での展示を経て、2012年からダイバーシティ東京 プラザ前に設置された。

RX-78-2の立像は2017年3月に展示を終え、同年9月24日に後継として実物大ユニコーンガンダム立像が公開された。これにより、立像の交代期間を挟みながらも、お台場では17年間にわたって実物大ガンダムのある風景が受け継がれてきた。

ユニコーンガンダム立像は、アニメ『機動戦士ガンダムUC』に登場するRX-0 ユニコーンガンダム1号機をモデルにしている。全高19.7メートル、重量49トンで、アンテナの開閉や頭部、肩、腰、脚部などの外装の動き、発光演出によって「ユニコーンモード」から「デストロイモード」への変身を表現した。

昼間には11時、13時、15時、17時の4回、約1分間の変身演出を実施してきた。夜間には立像の照明や動きと、ダイバーシティ東京 プラザの壁面に投影する映像を組み合わせた「WALL-G」の演出も行われ、立像を見るだけでなく、作品の映像や音楽を屋外で共有できる場となっていた。

■約9年間の歩みを締めくくったフィナーレ

展示終了に向けて、立像には2026年6月20日からメカニカルデザイナーのカトキハジメ氏がデザインした新たなマーキングが施された。「RX-0 ユニコーンガンダム Ver. TWC FINAL」として、8月31日までの期間限定で公開された。

8月22日から31日までの10日間は、立像とWALL-Gが連動するフィナーレ特別映像「UNICORN GUNDAM Statue ― BEYOND POSSIBILITY ―」も上映された。これまで使用されてきた映像や『機動戦士ガンダムUC』の場面を組み合わせ、立像の約9年間を振り返る内容である。

展示終了前の8月29日にはファイナルセレモニーが開催された。声優の大河元気氏が司会を務め、歴代の実物大ガンダム立像やユニコーンガンダム立像の設計、製造を振り返ったほか、作曲家・音楽プロデューサーの澤野弘之氏とアーティストのSennaRin氏がライブを披露した。

特別映像と連動した演出や花火に続き、『機動戦士ガンダムUC』でバナージ・リンクスを演じる内山昂輝氏と、ハロを演じる広橋涼氏の録り下ろしメッセージも流された。最終日の8月31日まで昼夜の演出が行われ、立像は約9年間の展示を終えた。

■立像の終了後もガンダムベース東京は営業

実物大ユニコーンガンダム立像が設置されていたのは、ダイバーシティ東京 プラザ2階のフェスティバル広場である。同施設7階のガンプラ総合施設「THE GUNDAM BASE TOKYO」は、立像とは別の施設として営業を続ける。

立像の展示終了は、お台場からガンダム関連施設がすべてなくなることを意味しない。ただし、フェスティバル広場の跡地利用や後継立像について、2026年9月1日時点で具体的な計画は公表されていない。

ユニコーンガンダム立像の移設先や、立像を構成する部材を今後どのように扱うかも未発表である。大阪・関西万博では、横浜の「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」で使われた動く実物大ガンダムの資材を再活用し、高さ約17メートルの「RX-78F00/E ガンダム」が設置されたが、ユニコーンガンダム立像も同様に再利用されるかどうかは明らかになっていない。

■2029年の50周年へ動き出した新構想

バンダイナムコグループは、2026年5月15日に開催した「ガンダムカンファレンス 2026 SPRING」で、2029年に向けた「ガンダム50周年プロジェクト」を発表した。初代テレビシリーズ『機動戦士ガンダム』が1979年4月7日に放送を開始してから、2029年で50周年を迎える。

発表された施策には、初代『機動戦士ガンダム』のリマスタープロジェクトや、東京国立博物館で開催予定の「富野由悠季展(仮)」、ガンダムシリーズの世界大会や展示、ステージ企画などを集めるイベント「GUNDAM-Con」が含まれる。

第1回の「GUNDAM-Con2027 SIDE MAKUHARI」は、2027年1月9日から11日まで幕張メッセで開催される予定である。バンダイナムコグループはこのほか、シリーズの放送開始日に当たる4月7日を「ガンダムの日」として制定した。

実物大立像の今後と特に関係が深いのが、「ガンダムランドマーク構想」である。バンダイナムコグループは、世界中のファンが訪れたくなる「ガンダムの新しい施設」を日本につくる構想と説明している。立地や施設の形態、開業時期などの詳細は公表されておらず、お台場に建設されることも確認されていない。

このため、ガンダムランドマーク構想を実物大ユニコーンガンダム立像の直接的な後継計画と位置付けることはできない。現段階では、50周年に向けて作品、商品、イベント、現実空間での体験を広げる取り組みの一つとして発表されている。

■実物大立像が担ってきた役割

ガンダムシリーズでは、実物大立像が作品を知らない人にも視覚的な驚きを与え、シリーズに触れる入口として機能してきた。2009年のRX-78-2立像に約415万人が来場したことは、その象徴的な例である。

横浜で2020年12月から2024年3月まで公開された動く実物大ガンダムの資材は、大阪・関西万博の実物大ガンダム像に再活用された。立像を一度限りの展示物として終わらせず、異なる場所や企画に接続した事例となった。

バンダイナムコグループによると、ガンダムシリーズではこれまでに90作品以上が制作され、ガンプラの世界累計出荷数は8億個を超えている。2025年に配信を開始したゲーム『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』も、1年間で全世界800万ダウンロードを突破した。

50周年プロジェクトのメッセージ「Your FIRST Starts Here」には、長年のファンと節目を祝うだけでなく、新たにガンダムへ触れる人の入口をつくる狙いが込められている。実物大立像や将来のランドマーク施設も、映像作品や商品とは異なる形で、ガンダムの世界に触れるきっかけを担うことになる。

■お台場に残した17年間の風景

実物大ユニコーンガンダム立像は、商業施設の前に立つ巨大な展示物であると同時に、予約や入場料を必要とせず、多くの人が日常的に見ることのできる存在だった。国内外から訪れるファンだけでなく、買い物客や周辺で働く人々の目にも触れ、お台場を象徴する風景の一つになっていた。

2009年のRX-78-2から2017年のユニコーンガンダムへと受け継がれた実物大立像は、作品内のモビルスーツを都市空間に置くことで、フィクションのスケールを身体的に感じられる体験を生み出した。定時の変身や発光、音楽、壁面映像を組み合わせた演出は、一人で作品を見る体験を、多くの来場者が同じ場所で共有する体験へと広げた。

ユニコーンガンダム立像の終了後、お台場に新たな実物大ガンダムが登場するかは分かっていない。まずは17年間続いた風景に幕が下り、ガンダムシリーズは2029年の50周年と、その先を見据えた新たなランドマークづくりへ歩みを進めることになる。

元記事: Life-Sized Unicorn Gundam Statue Ends Nine-Year Odaiba Run as 50th Anniversary Looms

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード

関連記事