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ファーストコーポレーション、27年5月期は大幅増収増益・連続増配予想、豊富な受注残と完成工事総利益率改善が牽引
ファーストコーポレーション<1430>(東証スタンダード)は、造注方式を特徴として分譲マンション建設などを展開するゼネコンである。創業20周年の31年に向けた中長期ビジョン「First VISION 2031」では、数値目標の着実な達成と資本収益性向上のための成長投資に加え、人的資本への大幅な投資を中心施策として位置付けている。27年5月期は大幅増収増益で連続増配予想としている。完成工事が順調に進捗し、完成工事総利益率の改善が牽引する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は上げ一服となってモミ合う形だが、低PERや高配当利回りといった指標面の割安感も評価材料であり、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。
■造注方式が特徴のゼネコン
東京圏(1都3県)中心に分譲マンション建設などを展開するゼネコンである。造注方式による大手マンション・デベロッパーからの特命受注と高利益率、品質へのこだわりによる安心・安全なマンション供給を特徴としている。
造注方式というのは、当社がマンション用地を開発し、マンション・デベロッパーに対して土地・建物を一体とする事業プランを提案し、マンション・デベロッパーから特命で建築を請け負うという受注方式である。入札方式に比べて好条件での請負が可能となる。
品質に関しては「安全と品質の最優先」を掲げて、施工品質管理標準・マニュアル類の整備、階層別研修会の実施、施工検討会による安全で堅実な施工計画の策定、巡回検査による正確性の担保など、良質で均一な品質を維持するための取り組みを推進している。第三者機関による検査導入については、施主が第三者機関による検査を実施しない場合でも、建造物の安全性を確保するために重要な杭工事、配筋工事、レディーミクストコンクリートを対象として、当社が自前で第三者機関による検査を導入するなど、安心・安全なマンション供給に向けた体制を整備している。
23年9月には小林工業(群馬県前橋市)と、共同住宅建設に係る請負工事受注に関して業務提携した。23年12月には吉田組(群馬県桐生市)と、共同住宅建設に係る請負工事受注に関して業務提携した。26年7月には中央日本土地建物に対して第三者割当による自己株式の処分を行い、資本業務提携した。中央日本土地建物グループとの連携を強化する。
26年5月期の完成工事高は272億24百万円、完成工事総利益は31億30百万円、完成工事総利益率は11.5%、不動産売上高は81億60百万円、不動産売上総利益は14億33百万円、不動産売上総利益率は17.6%だった。また共同事業収入は6億56百万円、共同事業収入総利益は69百万円、共同事業収入総利益率は10.5%、その他の売上高は3億75百万円、その他の売上高総利益は59百万円だった。不動産売上、共同事業収入は大型案件によって変動する可能性がある。
■中長期ビジョン「First VISION 2031」
創業20周年の31年に向けて26年1月に中長期ビジョン「First VISION 2031」を策定した。数値目標の着実な達成と資本収益性向上のための成長投資に加え、人的資本への大幅な投資を中心施策として位置付けた。
フェーズ1(26年5月期~28年5月期)は足場固め・基盤構築(施工能力の仕込み期間)と位置付けて、規模拡大よりも施工能力の質的進化を優先する。フェーズ2(29年5月期~31年5月期)は進化・飛躍(能力の収益転換期間)と位置づけて、フェーズ1で構築した能力を収益・規模へ転換する。またROE15%以上を維持しながらEPSの成長を目指す。
数値目標としては、フェーズ1の最終年度28年5月期の売上高500億円、営業利益35億円、フェーズ2の最終年度31年5月期の売上高1000億円、営業利益率8%以上を掲げている。また31年5月期の目標である売上高1000億円を達成するうえで、建築現場件数を増やすために人員強化が必須となるため、25年5月期末実績161名(内訳は工事部65名、本社96名)から、31年5月期末の従業員数300名(内訳は工事部150名、本社150名)以上の体制を目指し、採用(新卒・中途)と人財育成を強化する。
なおフェーズ1については、初年度26年5月期から利益率改善と成長投資の両立に一定の目途が立ったため、26年7月に27年5月期および28年5月期の利益目標を上方修正した。そして最終年度28年5月期の詳細目標については売上高500億円、売上総利益65億円、売上総利益率13.0%、営業利益41億円、経常利益34億円、親会社株主帰属当期純利益23億40百万円とした。売上高の内訳は完成工事高220億円、不動産売上高258億円、共同事業収入20億円、その他売上2億円、売上総利益の内訳は完成工事総利益31億円、不動産売上総利益30億円、共同事業収入総利益3億50百万円、その他売上総利益50百万円、売上総利益率の内訳は完成工事総利益率14.1%、不動産売上総利益率11.6%、共同事業収入総利益率17.5%、その他売上総利益率25.0%とした。完成工事売上総利益率は前回計画の11.0%から3.1ポイント上方修正した。
基本戦略として建設事業と不動産事業の両輪で着実な成長を目指す。完成工事高については足元の人材確保を優先し、キャパシティを現状維持と想定している。完成工事総利益率については造注方式のさらなる追求などにより改善を推進し、利益拡大を目指す。不動産売上については安定的な事業用地の確保により毎期の増益を目指すとともに、事業主として自社開発物件を取り扱い、中長期的な不動産投資を推進する。共同事業収入については竣工後の着実な収益となるストックビジネスのため、中長期的に共同事業比率を高めてさらなる収益拡大を図る。
サステナビリティ戦略では人的資本投資に関する指標および目標(31年5月期)として、資格取得率(1級建築士・1級建築施工管理技士)60.0%、資格取得率(宅地建物取引士)60.0%、離職率5.5%、女性在籍率16.8%などを掲げている。なお、子どもの健全育成支援NPO法人である「特定非営利活動法人こどもの明るい未来を創る会」に対して、毎年寄付を行っている。
26年3月には、同社が事業主として開発を進めている東京都中野区の賃貸マンション計画(27年7月頃に完成予定)が、東京都の「東京こどもすくすく住宅認定制度」においてセレクトモデルとしての設計認定を取得した。
26年4月には、中長期ビジョンの実現に向けたブランド戦略として新ロゴ導入を発表した。また人的資本投資の一環としてプロゴルファー吉川桃選手とのスポンサー契約締結を発表した。さらに従業員持株会制度における奨励金付与率引き上げ(26年6月~11月の半年間の拠出に限り従来の10%から30%へ引き上げ)を発表した。
26年5月には経済産業省が定めるDX認定制度に基づいて「DX認定事業者」としての認定を取得した。また26年9月19日~12月20日に群馬県前橋市で開催される「前橋国際芸術祭2026」に協賛し、寄付を実施した。
26年7月には、同社が事業主として開発を進めている東京都足立区の賃貸マンション計画(27年9月頃に完成予定)が、東京都の「東京こどもすくすく住宅認定制度」においてセレクトモデルとしての設計認定を取得した。
■27年5月期大幅増収増益で連続増配予想
27年5月期の連結業績予想は売上高が前期比20.8%増の440億円、営業利益が20.9%増の35億円、経常利益が11.5%増の30億円、親会社株主帰属当期純利益が10.0%増の20億70百万円としている。配当予想は前期比3円増配の51円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は30.0%となる。
受注高の計画は73.8%増の350億円としている。豊富な受注残を背景に完成工事が順調に進捗し、完成工事総利益率の改善が牽引する見込みだ。なお26年7月には、共同事業者として参画している分譲マンション開発プロジェクト「サンクレイドル熊谷中央公園」(埼玉県熊谷市)について、26年9月下旬より販売開始する予定とリリースした。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株主還元策
株主還元については基本方針を連結配当性向30%以上としている。また創業20周年の31年に向けて連結配当性向40%を一つの目安として検討する。株主優待制度(詳細は会社HP参照)については、毎年11月末現在の株主を対象として、保有株式数および保有期間に応じてクオカードを贈呈している。
■株価は上値試す
株価は上げ一服となってモミ合う形だが、低PERや高配当利回りといった指標面の割安感も評価材料であり、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。8月20日の終値は1032円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS169円84銭で算出)は約6倍、今期予想配当利回り(会社予想の51円で算出)は約4.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS929円21銭で算出)は約1.1倍、そして時価総額は約138億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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