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エムティジェネックスは、親会社:森トラスト株を買うつもりで臨むのも一法か
エムティジェネックス(9820、東証スタンダード市場)。森トラスト傘下(53%余の株式所有、筆頭株主)。オフィスビルなどのリニューアルや電気工事が主。駐車場の受託運営も軸。
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1994年4月、京都で電気工事/情報通信工事事業を中心に創業。1999年10月、森トラストの傘下入り。2001年4月、森田開発エンタープライズと合体。以降07年に戸田建設と業務提携など、森トラスト傘下入りで業容を整備・拡充してきた。
収益動向は堅調。2022年3月期以降を振り返ると、こんな按配。「1.3%減収、6.4%営業増益」-「9.9%増収、10.9%増益」-「16.2%増収、20.1%増益」-前期「4.2%増収、6.3%減益」。
減益決算も「リニューアル事業部門が前期の大規模内装工事の反動減」かつ後述するが、「不可欠と判断したエムティアイテックのM&Aに伴うのれん償却費計上」の結果。
今3月期は「26.6%増収(50億円)、41.7%営業増益(5億8200万円)」計画。今期予想を含む配当は「40円」。私見を挟ませてもらうと、配当の在り方に「ホッ」。ともすると大口筆頭株主は「配当性向上昇」を強いてきかねない・・・。
森トラストのグループ企業という立ち位置は、事業展開にとりかっこうの背景。前記のエムティアイテックのM&Aに顕著に見て取ることができる。そんな事業者を連結子会社に納められたのは、森トラストという存在が促したといえる。エムティジェネックスの今後を勘案する時、ターニングポイントになることが想定される。
リニューアル事業との両輪:駐車場事業も、規模を伴っている。前期決算でリニューアル事業の売上高は14億6700万円。対して駐車場事業は14億5800万円と文字通りの両輪。
駐車場事業のビジネスモデル自体は、通常と変化はない。一口で言えば、(オーナーからの)業務委託方式。毎月一定の委託料で、管理業務の一切を引き受ける。
具体的には「固定賃料方式(受託駐車場の売上高に関わらず、一定の賃料を支払う)」、「歩合方式(売上高に連動して賃料が変る)」といった按配。森トラストが積み重ねたこれまでが、反映されていることは論を待たない。
本稿作成中の株価は、3000円トビ台。予想税引き後配当利回り1%余。予想PER8.5倍余が示す通り、投資人気は必ずしも高くない。が時価は年初来安値2348円(4月7日)から高値3060円(6月5日)をつけた後の高値揉み合い水準。この間9年半余の修正済み株価パフォーマンスは2倍強。エムティジェネックスには失礼かもしれないが、森トラストを買うつもりで中長期スタンスで臨むのも一法か・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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