主力ハイテク株主導の展開を想定しつつも、次第に中小型株での値幅取り狙いに/東京株オープニングコメント

2023年7月3日 08:35

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記事提供元:フィスコ

*08:35JST 主力ハイテク株主導の展開を想定しつつも、次第に中小型株での値幅取り狙いに
 3日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。6月30日の米国市場は、NYダウが285ドル高、ナスダックは196ポイント高だった。PCEコア価格指数の伸びが鈍化したため、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が和らいだ。金利低下に伴いハイテクは買われ相場を押し上げたほか、月末、期末で運用会社などによるドレッシング買いとされる需給も観測され、終日堅調に推移。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比245円高の33435円、円相場は1ドル144円30銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国ではアップルの時価総額が3兆ドルに乗せるなど、ハイテク株の強い動きが目立ったことから、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株がけん引する展開になろう。日経225先物はナイトセッションで一時33500円まで買われており、ボリンジャーバンドの+1σを上回る場面も見られた。日経平均の+1σは33410円辺りで推移していることから、同水準を意識した値動きが見込まれよう。

 ただし、今週はパッシブ型ETFの決算を控えていることから、先週の四半期末に伴うリバランス売り同様、需給面での影響を受けやすいだろう。ETFの決算は今週末と来週の月曜日であり、積極的な上値追いの流れは限られそうではある。とはいえ、予想されている需給要因であることから、下値での買い意欲は強そうであり、底堅さが意識される局面においては、先回り的に売っていた向きの買い戻しを誘う展開も想定しておく必要はありそうだ。

 そのため、ますは買い一巡後の底堅さを見極めつつ、ボリンジャーバンドの+1σを明確に上放れてくるかを待ちたいところである。また、本日はハイテク株主導の展開が意識されるものの、戻りの鈍さがみられてくるようだと、インデックスに絡んだ影響を避ける狙いから、中小型株には短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。また、今週もIPOが控えていることもあり、直近IPOなども含め、値動きの強い銘柄へは短期的な資金が集まることになろう。《AK》

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