24日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反落、根強いインフレを警戒

2023年2月27日 06:21

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記事提供元:フィスコ

*06:21JST 24日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反落、根強いインフレを警戒
■NY株式:米国株式市場は反落、根強いインフレを警戒

ダウ平均は336.99ドル安の32,816.92ドル、ナスダックは195.46ポイント安の11,394.94で取引を終了した。

連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目しているPCEコアデフレーターの1月分が改善予想に反して前月からさらに悪化したため、インフレ抑制には時間がかかるとの警戒感から売り先行でスタート。また、同月個人支出の伸びは予想以上にプラス回復し、2月ミシガン大消費者信頼感指数確報値や1月新築住宅販売件数も予想を上回ったため、FRBが従来の想定以上に高水準に金利を引き上げるとの見方が強まり、一段安となった。金利上昇でハイテクも大幅下落。セクター別では、素材や銀行が小幅高、自動車・自動車部品やテクノロジー・ハード・機器の下落が目立った。

代替肉メーカーのビヨンドミート(BYND)は四半期決算で計上した赤字幅が予想程拡大せず、安心感から買われた。石油会社のエクソンモービル(XOM)は原油高に連れて上昇。一方、オンラインで中古車販売プラットフォームを運営するカーバナ(CVNA)は第4四半期決算で1株損失が予想以上に拡大したことで大幅安。ソフトウエアメーカーのアドビ(ADBE)は当局が同社による200億ドル規模のフィグマ買収を阻止するための訴訟準備をしていると報じられ下落。航空機メーカーのボーイング(BA)はジェット機787ドリームライナーの納入の一時停止発表が嫌気され、売られた。ソフトウエア会社のオートデスク(ADSK)は第4四半期決算の内容が予想を上回ったが、1-3月期の見通しが弱く売られた。

バイデン大統領は、PCEで改善が見られるが、インフレを巡りまだ必要なことがある、とコメントした。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:ドル続伸、米インフレ長期化で利上げ継続観測強まる

24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、135円30銭から136円52銭まで上昇し、136円46銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目の1月コアPCE価格指数は前年比での伸びが12月から鈍化予想に反し拡大し、インフレの鈍化が容易ではない新たな証拠となった。さらに、同月個人支出が3カ月ぶりプラスに予想以上に改善。2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値や1月新築住宅販売件数も予想外に改善する良好な結果を受けて、FRBの長期利上げ観測が強まり米国債相場は反落。長期金利上昇に伴いドル買いが加速した。一方、日銀の新体制でも緩和策が維持されるとの見方に円売りも継続。

ユーロ・ドルは、1.0574ドルから1.0536ドルまで下落し、1.0545ドルで引けた。ユーロ・円は143円11銭から144円01銭まで上昇。日銀の緩和継続の思惑に円売りが加速した。ポンド・ドルは、1.1988ドルから1.1929ドルまで下落。ドル・スイスは、0.9360フランから0.9413フランまで上昇した。


■NY原油:続伸、押し目買いが入る

NYMEX原油4月限終値:76.32 ↑0.93

24日のNY原油先物4月限は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+0.93ドル(+1.23%)の76.32ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは74.09ドル-76.63ドル。ドル高などを意識して米国市場の前半にかけて74.09ドルまで下げたが、押し目買いが入ったことで通常取引終了後の時間外取引で76.63ドルまで反発。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 34.21ドル -0.05ドル(-0.15%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.70ドル -0.24ドル(-0.25%)
ゴールドマン・サックス(GS)363.85ドル +0.31ドル(+0.09%)
インテル(INTC) 25.14ドル -0.47ドル(-1.84%)
アップル(AAPL) 146.71ドル -2.69ドル(-1.80%)
アルファベット(GOOG) 89.35ドル -1.72ドル(-1.89%)
メタ(META) 170.39ドル -1.65ドル(-0.96%)
キャタピラー(CAT) 236.17ドル -1.78ドル(-0.75%)
アルコア(AA) 46.45ドル -1.51ドル(-3.15%)
ウォルマート(WMT) 142.47ドル +0.38ドル(+0.27%)《ST》

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