Sansan、セラク、PRTIMESなど/本日の注目個別銘柄

2022年7月15日 15:23

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記事提供元:フィスコ

<3922> PRTIMES 2331 +203急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は4.3億円で前年同期比9.3%増となり、上半期計画の6.8億円に対する進捗率は63.4%にまで達した。「PR TIMES」の利用企業社数、プレスリリース件数などが順調に伸長しているもよう。今期の2ケタ減益見通しがネガティブサプライズとなり、株価が急落した経緯があるが、第1四半期決算を受けて、業績見通しは保守的との見方につながる形になった。

<8306> 三菱UFJ 700.8 -18大幅続落。本日は銀行株が業種別下落率の上位になっている。前日の米国市場では、JPモルガン・チェースが第2四半期業績の下振れ、自社株買い一時停止発表で約3.5%の大幅安となる。また、モルガンスタンレーも投資部門低調で想定を下回る決算となって売りが優勢に。米金融関連株の下落が国内メガバンクにも波及する形のようだ。FRBウォラー理事が市場の1%利上げの憶測は時期尚早との見解を示したことも逆風に。

<8035> 東エレク 43040 -650反落。前日の米SOX指数は約2%の上昇となったが、東京市場において同社など半導体製造装置関連株は上値の重い展開に。注目された台湾TSMCの決算が前日に発表され、売上高、粗利益率は4-6月期実績、7-9月期見通しともに市場コンセンサスを上回る好決算だった。ただ、22年度の設備投資計画は、サプライチェーン混乱などで従来計画レンジの下限近辺になるとの見通しとしており、ポジティブに捉える動きは限定的。

<9503> 関西電力 1402 +33反発。本日は電力株が全般的に買い優勢の展開となっている。前日に岸田首相が、原子力発電所を今冬に最大で9基稼働すると表明している。国内消費電力のおよそ1割に相当する電力の確保を狙っているようだ。これまでは「最大限の活用」といった発言にとどめてきたが、参院選を通過して積極姿勢を鮮明にしてきている。電力会社にとっては、原発活用による収益力の向上を期待する流れになっている。

<6199> セラク 1070 -153急落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は7億円で前年同期比39.9%減益となり、通期予想は従来の15.5億円から8.6億円、前期比36.6%減に下方修正している。退職者数の増加、ソリューション型サービスの計画未達などで売り上げが減少のほか、採用を強化する計画に変更したことで、採用コストの増加、初期研修期間中の待機期間・コストの増加などが収益の押し下げ要因になるようだ。

<3387> クリレスHD 959 +18大幅続伸で年初来高値を更新。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は51.7億円で前年同期比3.4倍となり、据え置きの通期予想73億円、前期比4.4%減に対する進捗率は70.8%の水準となっている。既存店や原価などは想定の範囲内で推移しているが、協力金・雇用調整助成金などは想定よりも上振れたもよう。高い進捗率を受けて、業績上振れ期待が先行する展開になっているようだ。

<7205> 日野自 731 +26大幅続伸。燃費試験の不正を受けて3月から出荷停止となっている大型トラックの生産を再開したことがわかったと報じられている。対象トラックは国交省から販売に必要となる型式指定の取り消し処分を受けており、同社では特別調査委員会からの報告を8月に受けた後、型式指定の再申請手続きに着手する予定となっている。型式指定の再取得まで販売はできないが、比較的短期間での型式指定再取得の可能性を意識する流れにも。

<7599> IDOM 714 -58大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は52.6億円で前年同期比3.4%増となった。据え置きの通期計画155億円に対して、堅調なスタートとなる形に。車両販売単価の上昇、対豪ドルでの円安進行などがプラス寄与となった。ただ、ネクステージの決算などから業績期待は波及していたとみられ、株価も高値圏にあったため、通期予想据え置きなどによる出尽くし感が優勢となったようだ。

<4443> Sansan 1210 +179急伸。前日に22年5月期決算を発表、営業益は6.3億円で前期比14.2%減となり、従来予想4.5-8.0億円のレンジ内であったが、上半期の前年同期比71.5%減から減益率は大きく縮小した。また、23年5月期は調整後営業利益ベースで9.2-12.9億円、前期比25.5-76.3%増を見通す。主力事業の堅調な売上成長持続を見込むもよう。サプライズは限定的だが、ガイダンスリスク通過で買い安心感に。

<9983> ファーストリテ 76230 +6100大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、3-5月期営業利益は818億円で前年同期比36.5%増となり、市場予想を150億円程度上回る水準になった。つれて、通期予想は従来の2700億円から2900億円、前期比16.5%増に上方修正、コンセンサス水準も上振れの形に。国内ユニクロの粗利益率改善、中華圏以外の海外売上好調などが業績上振れの背景。中国に関しても、6月以降は回復傾向が強まりつつあるもよう。《ST》

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