ネパール当局、氷河が急速に溶けるエベレストのベースキャンプ移動の計画

2022年6月19日 16:43

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記事提供元:スラド

エベレストのネパール側で登頂者用のベースキャンプが設置されているクンブ氷河が急速に溶け、危険が増していることから当局がベースキャンプの移動を計画しているそうだ(BBC News の記事The Verge の記事)。

氷河の大部分は岩屑で覆われており、氷が溶けると水流が発生するだけでなく、落石も発生する。付近では氷や岩屑が動く大きな音が頻繁に聞こえるという。以前は 2 ~ 3 週間おきでよかったテントの設置前の地ならしが毎週必要になっており、一晩のうちにクレバスが出現することもあるとのこと。

氷河が溶ける主な原因は気候変動だが、ベースキャンプ利用者の増加も大きく影響しているようだ。最近では中国側からの登頂者も増えているものの、多くの登頂者はネパール側から頂上を目指すため、春の登頂シーズンには最大 1,500 人が利用するという。ベースキャンプ利用者の尿は毎日およそ 4,000 リットルに達し、調理や暖をとるための燃料も大量に燃やされる。

現在のベースキャンプは海抜 5,364 m の地点にあるが、新しいベースキャンプは 200 ~ 400 m 低い地点に移動する。そのため、ベースキャンプから次のキャンプ地 (キャンプ 1) までの距離が長くなってしまう。現在のキャンプ地も基本的には安定しており、まだ 3 ~ 4 年は利用できると考えられるが、当局では 2024 年までに移動すると述べているとのことだ。 

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