札幌の商業ビル「ピヴォ」3館、2023年で閉館決定 ダイビルが建て替えへ

2022年5月26日 15:38

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2023年で閉館が決まったピヴォ(ダイビル発表資料より)

2023年で閉館が決まったピヴォ(ダイビル発表資料より)[写真拡大]

 大手デベロッパーのダイビルは、札幌市中心部に所有する商業ビル「ダイビルPIVOT(ピヴォ)」(中央区南2条西)など3館を2023年で閉館することを決めた。施設の老朽化が進んでいるためで、取り壊し後に新しい複合ビルを早ければ2024年に着工し、2026年の完成を目指す。

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 閉館するのはダイビルピヴォのほか、ダイビルピヴォ西館(ペンタグラムビル)、ダイビルピヴォ南館。ダイビルピヴォとダイビルピヴォ西館は2023年5月中旬で営業を終え、5月末で閉館する。ダイビルピヴォ南館は2023年10月末で閉館の予定。現在はファストファッションの「ユニクロ」、「ジーユー」、CD・DVDの「タワーレコード」、雑貨の「Mファクトリー」などが入居しているが、一部のテナントは既に移転作業を始めている。

 ダイビルは取り壊し後の新施設について検討作業に入っている。基本設計を進めている段階だが、商業施設やオフィス、ホテルが入る複合施設とする方向で、20階前後の高層ビル化することが浮上しているという。

 ダイビルピヴォは1969年完成の地下3階、地上9階建て延べ約2万1,000平方メートル。ダイビルピヴォ西館は1985年完成の3階建て延べ約200平方メートル。ダイビルピヴォ南館は1969年完成の地下2階、地上7階建て延べ約2,600平方メートル。札幌市営地下鉄の大通駅近くの札幌駅前通に面し、札幌中心部のにぎわいを長く牽引してきた。

 前身は1968年開業の中心街デパート。その後、スーパーのダイエー札幌店となったが、ダイエーの閉店でファッションビルのピヴォに生まれ変わった。ダイビルは2019年、建物を所有していた中心街ビルから3棟を買収したが、施設の老朽化や2030年度末予定の北海道新幹線札幌延伸などを考慮して建て替えを決めた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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