欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高進も125円後半で攻防

2022年4月13日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高進も125円後半で攻防
13日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米インフレ指標が堅調なら連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め加速が期待され、ドル買い基調に振れやすい。ただ、125円80銭台の「黒田シーリング」付近では攻防が見込まれる。

前日注目された米消費者物価指数(CPI)は40年超ぶりの高水準となったが、コア指数が予想を下回り米10年債利回りの失速でドル買いは後退。ただ、ロシアによるウクライナへの攻撃激化を警戒したユーロ売りに振れ、ユーロ・ドルは反落しドル・円は下げ渋った。本日アジア市場は米金利の持ち直しを受け、ドル買いが先行。ドル・円は日本政府による円安けん制が続くものの下値は堅く、125円前半から半ばで底堅く推移した。

この後の海外市場は引き続きドル買い基調に振れやすい。ウクライナの混迷でユーロ圏経済は不透明感が増し、ドルを押し上げる要因に。また、今晩の生産者物価指数(PPI)は前回を上回る内容が予想され、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅拡大や保有資産の縮小に思惑が広がりそうだ。NZ準備銀行やカナダ銀行などのタカ派姿勢も意識される。ただ、「黒田シーリング」付近は売りが出やすく、一段の上
昇を抑制するとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・3月生産者物価指数(前月比予想:+1.1%、2月:+0.8%)
・23:00 カナダ中銀が政策金利発表(0.50ポイント引き上げ予想)
・02:00 米財務省・30年債入札《FA》

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