30日の中国本土市場概況:上海総合2.0%高で反発、不動産と消費に買い

2022年3月30日 17:15

印刷

記事提供元:フィスコ


*17:15JST 30日の中国本土市場概況:上海総合2.0%高で反発、不動産と消費に買い
30日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比62.66ポイント(1.96%)高の3266.60ポイント(上海A株指数は1.96%高の3423.74ポイント)と反発した。

中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。中国人民銀行(中央銀行)の資金供給が買い安心感を誘っている。人民銀は30日、リバースレポを通じ満期分との差引で1300億人民元を市中供給した。また、証券専門紙は29日までに、「4〜6月期の流動性を確保するため、近く預金準備率を引き下げる可能性がある」などと報じている。外部環境の改善もプラス。ウクライナとロシアの停戦交渉が進展したと伝わる中、世界経済が混乱するとの不安がやや薄らいだ。(亜州リサーチ編集部)

業種別では、不動産の上げが目立つ。緑地HD(600606/SH)がストップ高、新城控股集団(601155/SH)が9.8%高、金地集団(600383/SH)が6.2%高、保利地産(600048/SH)が5.5%高で引けた。

消費関連株も高い。免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が7.1%、自動車の長城汽車(601633/SH)が5.5%、家電の海爾智家(600690/SH)が4.4%、酒造の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が3.8%ずつ上昇した。

ITハイテク株も急伸。半導体材料の有研新材(600206/SH)がストップ高、フィンテック中国大手の恒生電子(600570/SH)が4.7%高、ソフトウエアの東軟集団(600718/SH)が4.0%高で取引を終えた。インフラ関連株、金融株、医薬品株、素材株、公益株、運輸株なども買われている。

半面、エネルギー株はさえない。陝西煤業(601225/SH)が4.4%安、中国神華能源(601088/SH)が3.5%安、中国石油天然気(601857/SH)が1.6%安と値を下げた。

一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が4.18ポイント(1.50%)高の282.15ポイント、深センB株指数が11.89ポイント(1.15%)高の1049.78ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《NH》

関連記事