今週のマーケット展望「日経平均予想は26800~27600円」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)

2022年3月22日 10:12

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記事提供元:フィスコ


*10:12JST 今週のマーケット展望「日経平均予想は26800~27600円」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)
皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター山崎みほの「マネックス証券の気になるレポート」です。

3連休中、東京では平年より4日早く桜が開花しました。少しずつ春らしくなってきましたね!株式相場も反発してきていますが、このまま春がくるのでしょうか。

さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、3月22日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。


まず広木さんは、『一時の世界同時株安という状況は脱し、株式相場は戻りを試す局面となっている』と切り出し、その背景について『相場下落を招いたロシアのウクライナ侵攻やFRBの金融引き締めという要因が決着したわけではない。ただ、原油価格の上昇が目先、一服となったことや、FOMCが想定通りサプライズなしの通過となったことで、市場の不安心理を後退させたのだろう』と解説しています。

さらに『中国の政策期待で中国株が大きく反発したことも追い風となったと思われる』と見解を述べています。

そして、今週の日本株相場の焦点は、『日経平均が75日移動平均で頭を抑えられることなく、それを上抜けて、2万7500円の節目を突破できるかどうかという点である』と広木さんはいいます。

そのための好材料としては、『需給の改善が挙げられる』として、『まず9月高値の信用期日明けで需給が軽くなっている。加えて、株式相場が下がったことによる年金基金の四半期末・年度末リバランスでの株式の組み入れが期待される。権利付き最終売買日に向けては権利・配当取りの買いも増えるだろうし、機関投資家の配当再投資に伴う先物買いが入る。さらに、それを見越した先回り買いも相場を支えるだろう』と説明しています。

さらに、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」が21日をもって全面解除となったことについても『OLCやJR東海などはすでに高値圏まで買われているため、改めて上値追いの材料にはならないが、市場心理の改善には寄与するだろう』と言及しています。

そんな中、広木さんは『物色の流れはグロース株のリバウンドが続くかに注目だ』といいます。

『米国株ではナスダック、日本株でもマザーズの戻りが顕著だった。ずっと売られてきたグロース株は、FOMCでの利上げ開始のタイミングで反転したが、典型的なBuy on Rumor, Sell on Fact の逆である。だとすれば、グロース株の買い戻しもそろそろ一巡する頃か』とみているようです。

なお、今週は『主要な経済指標の発表が少ない』として、『イベントとしてはニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁の討議、クリーブランド連銀のメスター総裁の講演など連銀総裁の発言に注目』と述べています。

また、政治的な会合としては『EU首脳会議と北大西洋条約機構(NATO)緊急首脳会議が注目される』とのことです。

これらを踏まえて、『ロシア・ウクライナの停戦交渉の行方が短期的には最大の株価材料であることに変わりはない』とし、『いったん合意に至れば、株価はさらに上伸するだろう。目先の底は入ったと思われるので、アップサイドに備える状況だろう』と広木さんは考察しています。


参考にしてみてくださいね。

山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコマーケットレポーター 山崎みほ《FA》

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