日野自、日駐、カナモトなど/本日の注目個別銘柄

2022年3月7日 16:22

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記事提供元:フィスコ


<3549> クスリのアオキ 7160 +290大幅反発。先週末に2月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比6.0%増となり、4カ月ぶりのプラスに転換、22年5月期に入って最大の伸長率となっている。客数が同2.9%増加したほか、客単価も同3.0%上昇。新型コロナ感染再拡大により巣ごもり傾向が強まったほか、気温が低く推移したことで季節商材の売上も好調だったもよう。ディフェンシブ性の強さも妙味となり、ポジティブな反応につながる形へ。

<9104> 商船三井 11200 +440大幅続伸。持分法適用会社であるONE社からの配当金1281百万ドルを受領したと発表。受領額は想定以上との見方もあり、海運大手3社のプラス材料となっている。また、同セクターには、ウクライナ情勢を巡るロシアへの経済制裁に伴う物流網混乱、運賃高騰への思惑が強まっているもよう。さらに同社に関しては、ブラックロックが5.38%を保有する大株主に浮上したと伝わっていることも支援材料に。

<9678> カナモト 2037 -177大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は33.1億円で前年同期比16.2%減益、上半期計画82億円、同1.7%増に対して低調なスタートと受けとめられているようだ。建設機械のレンタル需要が本格的な回復に至らない状況が継続しているもよう。一方、株主優待制度を変更、500株以上1000株未満の株主に対しても新たに優待を実施するとしているが、保有期間が継続半年以上の株主に限定するとしている。

<6963> ローム 8270 -410大幅続落。先週末に業績予想の上方修正を発表。通期営業利益は従来予想の630億円から690億円、前期比79.3%増にまで増額。自動車関連市場や産業機器関連市場が引き続き好調に推移しているもよう。業績上振れに伴い、年間配当金も従来計画の160円から185円に引き上げ、前期比35円の増配となる。ただ、第3四半期までの好進捗から業績上振れは想定線、株式市場の先行き不透明感が強いなか出尽くし感が先行へ。

<3962> チェンジ 1766 +32一時急伸。SBIHD<8473>との資本業務提携を先週末に発表し、ポジティブ視する動きが優勢になった。主要株主が保有株1430万株を相対取引によって譲渡、SBIHDが19.78%の株式を保有する筆頭株主となる。地方創生関連事業における連携、エネルギー事業の連携戦略推進、地方自治体、地方の中小企業に対するDX化推進などを業務提携の内容としている。シナジー効果への期待感など先行する形に。

<2353> 日駐 148 +11大幅反発。発行済み株式数の1.23%に当たる400万株、5億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。株主還元及び資本効率の向上、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を図ることを目的としている。取得期間は3月8日から4月21日までと比較的短期間になっており、需給インパクトが期待される展開になっている。また、上半期決算も発表、営業利益は23億円で前年同期比31.4%増と想定通りの好決算に。

<6954> ファナック 18825 -1575大幅続落。JPモルガン証券では投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウェイト」に、目標株価も24000円から16000円に引き下げた。工作機械受注がダウンサイクルに入ってくると予想、高収益のFA事業が減収局面になるとみている。また、FA及びロボットの中期能力増強などに関わる投資増加によって、マージンの悪化も見込んでいるようだ。23年3月期以降は減収減益を予想とし、相対的な魅力が低下と判断。

<1605> INPEX 1428 +91大幅反発。先週末の原油相場は、米国がロシア産原油禁輸に向け同盟国と協力する可能性を指摘したことから一段の上昇となっており、原油高がストレートにメリットとなる同社への関心が続く形になっている。ロンドン市場では、北海ブレント原油先物期近物が前週末比18%程度上昇し、1バレル139超まで上昇している。2008年7月以来の高値水準になっている。

<3031> ラクーンHD 971 -81大幅続落。昨年来安値更新で、20年7月以来の1000円割れに。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は8.3億円で前年同期比13.0%減となり、通期予想は従来の14.3-15.3億円のレンジ下限を下回る10.9億円に下方修正した。オミクロン株の爆発的な感染拡大の影響で消費マインドの停滞懸念が再び高まり、売上成長の勢いが弱まった。グロース株安の中での業績下方修正にネガティブな反応が強まった。

<7205> 日野自 745 -150ストップ安。国内車両用エンジンの排出ガス及び燃費に関する認証申請における不正行為を確認したと正式に発表。中型エンジン「A05C」や大型エンジン「A09C」、「E13C」の試験において、性能を偽る不正行為が判明としている。現時点では調査対象が2016年排出ガス規制対象エンジンに限られており、今後の調査次第ではさらに不正行為が判明する可能性なども意識されているもよう。《ST》

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