アイロムG、テクノプロHD、大塚商会など/本日の注目個別銘柄

2022年2月2日 15:41

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記事提供元:フィスコ


<6028> テクノプロHD 3395 +441急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は111億円で前年同期比14.4%増益、従来計画の73億円を大幅に上回る着地に。10-12月期は71.4億円で同34.1%増と大幅増益に転換、特殊要因を除いてもコンセンサスを10億円近く上回っている。稼働率がコロナ前水準にまで回復しているようだ。通期計画は従来の165億円から193億円、前期比0.8%減に上方修正しているが、保守的と捉える見方が強いもよう。

<8604> 野村 538.9 +34.4大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期純利益は603億円で前年同期比38.7%減益となったが、市場予想は100億円近く上回ったとみられる。また、ホールセール収益、リテール収益ともに、他の国内大手との比較において前四半期比で高い成長率となっており、相対評価も高まる形に。足元波乱となっていた日米株式市場の落ち着きなども安心感につながっている。

<9202> ANA 2555 +149.5大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は1.9億円の黒字となり、前年同期比816億円の損益改善となった。四半期ベースでは8四半期ぶりの営業黒字で、第4四半期黒字化を前倒しで達成。国内線旅客需要が回復したほか、国際線貨物なども順調に推移しているようだ。営業キャッシュフローも同様に8四半期ぶりのプラスに転換。決算通過で今後の経済正常化に向けた展開への期待も高まる格好へ。

<7936> アシックス 2467 +223急伸。前日に21年12月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の200億円から215億円に引き上げ。市場コンセンサス並みの水準ではあるが、ベトナムのロックダウンによる影響なども足元で警戒されていたため、ポジティブに捉える動きが先行。欧州や中国での販売が好調なもよう。なお、会社側では2022年以降の好業績継続見通しなども示している。

<2372> アイロムG 1794 +300急伸でストップ高。前日に22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の15億円から24億円、前期比2.2倍の水準に引き上げ。がん領域の試験受託が増加したほか、プライマリー領域の大型案件を複数受託したことで、SMO事業が大きく伸長しているもよう。上半期までの状況からは上振れ期待もあったとみられるが、一部案件の来期以降への延期もあったなかでの上方修正にポジティブなインパクトが先行。

<4902> コニカミノルタ 461 -15大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は86億円の赤字で、市場予想は50億円程度下振れている。通期予想は、売上高予想は引き上げているものの、営業損益は120億円の黒字予想を据え置き。オフィス複写機などは下方修正も、商業印刷が上振れるもよう。第3四半期累計では102億円の赤字であり、通期計画達成のハードルは一段と高まったとの見方が優勢のようだ。

<2229> カルビー 2391 -138大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は76億円で前年同期比14.1%減となり、市場予想を10億円程度下振れた。また、通期予想は従来の280億円から255億円、前期比5.8%減に下方修正、一転減益見通しとしている。パーム油を中心とする原材料費の高騰が響く形のようだ。材料費上昇の影響は来年度にも継続するとみられるが、製品値上げによる吸収効果などは限定的との見方も強いようだ。

<4768> 大塚商会 4135 -550急落。前日に21年12月期決算を発表、営業利益は558億円で前期比0.9%減となり、従来予想の593億円を下回った。第4四半期はGIGAスクール関連の特需剥落、コロナ影響が営業面などで響いたことが下振れ要因につながった。22年12月期は536億円で同4.0%減益を見込む。販管費増加などを想定だが、想定外の減益ガイダンスをネガティブ視する動き優勢。市場予想を100億円程度下回る水準でもある。

<6981> 村田製 8622 -239大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は1139億円で前年同期比5.1%増、市場予想を100億円超上回る水準での着地に。通期予想は従来の3650億円から4100億円、前期比30.9%増に上方修正した。想定よりも製品値下がりの影響が限定的にとどまっているもよう。ただ、修正後の1-3月期計画は740億円程度の水準であり、目先の収益ピークアウト懸念などが利食い売りに要因に。

<6861> キーエンス 63080 +3670大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は1050億円で前年同期比47.7%増、市場予想は50億円程度上回る。幅広い地域で売上は高水準を継続する形に。部材不足の影響も出ているもようだが、基本的に即日出荷体制は続いているようだ。部材価格高騰の中で粗利益率も高水準を継続。決算数値に大きなサプライズはないものの、部材不足の影響で業績下方修正のオムロンなどとの比較で安心感が強まった。《ST》

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