ディオール 2022年フォールウィメンズコレクション - ユニフォームの概念から見出す新エレガンス

2022年1月7日 08:10

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記事提供元:ファッションプレス

 ディオール(DIOR)の2021年フォールコレクションで、マリア・グラツィア・キウリは、ユニフォームをフィーチャーした。差異を無くし、集団に溶け込むことを目的とするユニフォームを表現することは、逆説的に大胆なシルエットを生み出しやすくすることでもあり、複雑な交わりを表現することを容易に導くことでもある。

■ユニフォームの概念から見出す“新しいエレンガンス”

 主軸となるスタイルはシャツにタイを合わせたフォーマルユニフォームの概念。そこにメゾンのエレガントなアイコンたちが交わり、マリア・グラツィア・キウリのフェミニンな解釈が加わっていく。

 学生を彷彿とさせるクラシックなチェック柄は、大胆なイエローで解釈。クラシックなプリーツスカートは、アシンメトリーなレングスで仕立てられ、マニッシュなVネックニットは、今季の大きなモチーフであるロゴスタンプがあしらわれている。

 ワークウェアのムードは、ワークシャツとペインターパンツのセットアップ、オーバーオールワンピースなどから読み取れる。トレンチコートは、メゾンにとってアイコニックな格子柄“カナージュ”がキルティングで施されたベストをレイヤードし、ミリタリーのエッセンスにエレガンスをひとさじ加えている。

 そして男性的なスーツは、メゾンのアイコンが交わることで新たな姿を現した。ジャケットとパンツのスタイルにおいて、パンツはすべてハーフ丈で仕上げ、足元にはブーツを合わせるのが基本。華奢なベルトを2重に巻いたり、“カナージュ”のキルティングコートを羽織ることで女性らしさを演出している。

 フェミニンで極めて女性的なラインを築くバー ジャケットのシルエットは、スポーツユニフォームの概念に引き継がれている。ウィンタースポーツを彷彿させる、ボリュームのあるダウンコートは、控えめなラペルにキュッと絞ったウエストで提案された。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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