Rubyは副業にも向いている 国産プログラミング言語のメリットとは?

2021年11月13日 17:00

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 Rubyは、世界中で導入されている日本生まれのプログラミング言語だ。このRubyは、在宅でのプログラミングの副業にも向いている。本記事では、副業におすすめなプログラミング言語Rubyの特徴やメリットなどについて紹介する。

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■日本人が開発したRubyは初心者でも学習しやすい

 Rubyは、”Matz”の愛称で知られる日本人プログラマー「まつもと ゆきひろ」氏によって開発され、1995年に発表された。可読性を高めたRubyはコードがシンプルで記述量が少ない、オブジェクト指向型スクリプト言語という特徴を持っている。

 オブジェクト指向では、役割や機能ごとにグループ化された各プログラム(クラスまたはプロトタイプと呼ぶ)で全体が構成される。単純なコードや関数の羅列に対し、オブジェクト指向は分業による開発と管理が容易で、作業を効率的に進められることがメリットだ。

 Rubyは後発の利点を活かし、シンプルなコードとオブジェクト指向によるスピーディなプログラミングを可能にしている。プログラマー自身がプログラミングを「楽しい」と感じられる配慮もなされており、これもRubyが人気である理由のひとつだ。

 この特徴に加え、開発者が日本人であることから日本語の情報が多く、学習においても大きなメリットがある。特に副業を目的にする初心者にとっては、習得を早めることにも繋がるだろう。

 またIEC(国際電気標準会議)で国際規格として認められており、これは日本発のプログラミング言語では初の快挙だった。Rubyに国際競争力がある証と言える。

■Pythonと競合するRubyは副業案件が豊富

 シンプルなコードで効率的に開発できるRubyだが、同じ特徴を持つプログラミング言語にPythonがある。RubyとPythonは共に高い汎用性があり、様々な分野で導入されているのも共通点だ。さらに、Rubyには「Ruby on Rails」、Pythonには「Django」という、プログラマーを強力にサポートするフレームワークがある点も同様だ。

 共通点が多いRubyとPythonだが、得意分野は少々異なる。現在のところ、RubyはWebサイトやサービス、Webアプリなどの開発に強みがある。一方、Pythonは機械学習を得意としており、特にAI開発で多く導入されているのが違いだ。

 また、Pythonは日本での導入も増えているが、海外での人気がより高い。Rubyは開発者が日本人ということもあり、日本ではベンチャー企業でも多く導入されている。ベンチャー企業はリモートワークに積極的なため、在宅でプログラミングを行いたい副業者と親和性が高い。

 TECH Streetが調査した、2020年プログラミング言語別年収ランキング(2020年12月発表)によれば、Rubyは20代で9位(397万円)、30代で8位(520万円)、40代では9位(603万円)という結果だった。後発ながら上位陣に加わっており、将来性の面でも期待できる。日本でプログラミングの副業をするなら、国産のRubyは有力な選択肢となるだろう。(記事:西島武・記事一覧を見る

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