【注目銘柄】ニッセイは業績再上方修正・V字回復を見直し仕切り直しの打診買いも一法

2021年10月11日 10:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

ニッセイ<6271>(東2)は、今年9月27日に今2022年3月期業績の2回目の上方修正と増配を発表し、株価は、窓を開けてストップ高を交えて年初来高値1360円まで32%高と急伸し、ほぼ往って来いとなったが、ストップ高で開けた窓を埋め一時1033円と小戻す場面もあり、続落幅は小幅にとどまった。

ニッセイ<6271>(東2)は、今年9月27日に今2022年3月期業績の2回目の上方修正と増配を発表し、株価は、窓を開けてストップ高を交えて年初来高値1360円まで32%高と急伸し、ほぼ往って来いとなったが、ストップ高で開けた窓を埋め一時1033円と小戻す場面もあり、続落幅は小幅にとどまった。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 ニッセイ<6271>(東2)は、今年9月27日に今2022年3月期業績の2回目の上方修正と増配を発表し、株価は、窓を開けてストップ高を交えて年初来高値1360円まで32%高と急伸し、ほぼ往って来いとなったが、ストップ高で開けた窓を埋め一時1033円と小戻す場面もあり、続落幅は小幅にとどまった。再上方修正された今期業績は、V字回復見通しにあり、安値場面は仕切り直しの打診買いも一法となりそうだ。10月1日に公表された日銀短観で、大企業全産業の設備投資計画が10.1%増と市場予想を上回ったことも、設備投資関連株人気の再燃に追い風となりそうだ。

■減速機は海外向け中心に続伸し歯車はロボット向けに好調

 同社の今3月期業績は、今年8月の第1四半期(2021年4月~6月期、1Q)決算発表時に上方修正されたが、同修正値をさらに9月に再上方修正した。8月増額値より売り上げを6億円、営業利益、経常利益を各3億5000万円、純利益を2億8000万円引き上げたもので、売り上げ191億円(前期比22.8%増)、営業利益12億5000万円(同5.48倍)、経常利益13億5000万円(同3.53倍)、純利益10億円(同3.47倍)と見込み、売り上げは増収転換し、営業利益と経常利益が大幅続伸し、純利益はV字回復する。

 新型コロナウイルス感染症の収束とともに世界的に経済活動が正常化し設備投資も持ち直していることが背景で、今期1Q業績は、減速機では米国・中国向け中心に売り上げが前年同期28%増、セグメント利益も大きく黒字転換し、歯車も中国のロボット向けや国内の船外機、電動工具向けなどに売り上げが59%増、セグメント利益も黒字転換した。なお今期配当は、年間24円(前期実績20円)に増配を予定している。

■PERは割高もPBRは割り負け高値を目指しBPS水準も意識

 株価は、前期業績の2回の上方修正時に急伸したあと1000円台固めを続け、今年8月の1回目の今期業績の上方修正でも1230円高値へ急伸したあと1016円安値まで調整した。今回の業績再上方修正ではストップ高を交えて窓を開けて年初来高値1360円まで32%高し、ほぼ往って来いとなった。やや値動きが荒く、PERも28倍台と割高だが、PBR評価では0.67倍と割り負けている。テクニカル的にも、25日移動平均線を上回った5日移動平均線が、再び25日線を下抜くミニ・デッドクロス(DC)を示現するなどアゲインストだが、1000円大台は下値支持線として打たれ強さを示唆している。突っ込み場面の打診買いから再び年初来高値にアタックし、1株純資産(BPS、1515.32円)水準の2018年1月高値1529円への意識を高める展開も想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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