23日の香港市場概況:ハンセン1.1%高で3日ぶり反発、ハイテク株が上昇

2021年8月23日 18:00

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記事提供元:フィスコ


*18:00JST 23日の香港市場概況:ハンセン1.1%高で3日ぶり反発、ハイテク株が上昇
週明け23日の香港市場は、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比259.87ポイント(1.05%)高の25109.59ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が73.12ポイント(0.84%)高の8815.56ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は1697億7700万香港ドルに縮小している(20日は2043億2800万香港ドル)。


米株高が好感される流れ。先週末の米市場では、業績期待の先行するハイテク株が主導し、主要株価指数がそろって上昇した。香港でも「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。また、ハンセン指数は先週末に昨年11月以来の安値を付けていたとあって、値ごろ感も着目されている。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は2.1%高と3日ぶりに反発した。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が7.3%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が6.1%高、取引所運営の香港交易所(香港証券取引所:388/HK)が5.7%高と値上がり率上位。時価総額上位の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)も2.0%値上がりした。うち香港交易所は20日引け後、中国本土A株指数の先物取引を開始すると発表。商品多様化による収益増の期待が広がった。


セクター別では、中国の発電が高い。華能国際電力(902/HK)が22.6%、中国電力国際発展(2380/HK)が19.4%、大唐国際発電(991/HK)が14.2%、華電国際電力(1071/HK)が13.6%、華潤電力HD(836/HK)が13.3%ずつ上昇した。関係各局は20日、石炭生産の制限を緩和すると発表。燃料炭需給の安定化が期待された。


このほか、ハンセン指数に新規採用(9月6日付)される銘柄群もしっかり。ガラス生産の信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が7.4%高、スポーツ用品中国大手の李寧(リーニン:2331/HK)が5.3%高、資産総額で国内6位の招商銀行(3968/HK)が4.4%高と大きく値を上げた。半面、除外が決まった交通銀行(3328/HK)は3.7%下落している。


一方、本土市場も3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.45%高の3477.13ポイントで取引を終了した。ハイテク株が上昇。電子株、非鉄金属株、石炭株、建材株なども買われた。半面、金融株、製紙株、不動産株などの一角が売られている。

亜州リサーチ(株)《FA》

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