トレジャー・ファクトリーは上値試す、22年2月期は上振れの可能性

2021年7月26日 08:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを複数業態で展開している。22年2月期第1四半期は前年の緊急事態宣言の影響の反動増で大幅増収となり黒字転換した。そして利益は第2四半期累計予想を超過達成した。新型コロナ感染再拡大を考慮して通期予想を据え置いたが上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は6月の直近安値圏から切り返しの動きを強めている。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■リユースショップを複数業態で展開

 総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルを主力として、リユースショップを複数業態で首都圏直営店中心に全国展開している。

 周辺事業・新規サービスとして、引越・買取サービスのトレファク引越事業、BtoBネットオークションのトレファク事業、不動産売買・仲介関連のトレファク不動産事業、終活・生前整理サービスのレガシー事業、ECドレスレンタル事業「Cariru」なども積極推進している。

 なお19年1月にシステム開発のデジタルクエストを子会社化、20年2月にAIアプリのXZ(クローゼット)運営のSTANDING OVATIONと資本業務提携、20年10月に総合不動産会社のビーロットと業務提携、静岡県内でリユースショップ直営店12店舗を展開するピックアップジャパンを子会社化している。

 海外はタイ(16年3月進出)のバンコクで3店舗を展開している。21年4月には台湾に現地法人を設立した。

 21年6月末時点の店舗数は、グループ合計208店舗(タイの3店舗を含むトレジャー・ファクトリー67店舗、トレファクスタイル57店舗、トレファクスポーツ6店舗、ユーズレット8店舗、ブランドコレクト5店舗、トレファクマーケット1店舗、カインドオル36店舗、ゴルフキッズ15店舗、ピックアップ13店舗)となった。

 収益面では引越シーズンにあたる第1四半期(3月~5月)の利益率が高く、第2四半期(6月~8月)の構成比が小さい季節特性がある。

■中期経営計画で成長加速

 中期経営計画では目標値に、24年2月期売上高278億円、経常利益13億円、経常利益率4.7%を掲げている。既存店の成長は概ね前年並みを想定し、成長加速戦略として新規出店、新規事業、海外事業、M&Aの4つの分野に投資を継続しながら、収益拡大、収益率向上、ガバナンス整備を進める方針だ。

 リユース事業の成長では、グループ全体で複数業態を組み合わせて年間20店以上の出店、リアル×WEBによる深化、DXによる業務効率化を推進する。多店舗体制構築に向けて採用・教育、出張・引越買取による在庫確保、更なる新規業態開発などを強化する。新規事業への投資では、オークションや引越等の新規事業への投資継続と収益柱への育成、リユースと周辺事業を組み合わせた生活密着の不用品売買プラットフォームの構築を推進する。海外事業ではタイ事業の黒字化、台湾への進出を推進する。M&Aでは、既存事業とのシナジー効果や新たな収益事業につながるM&Aを積極的に検討する。

 なおESG取り組み方針を制定し、21年6月にはESG関連データ(環境への取り組み、社会への取り組み、ガバナンスへの取り組み)を開示した。

■22年2月期大幅増収増益予想

 22年2月期連結業績予想は売上高が21年2月期比20.8%増の226億36百万円、営業利益が7.5倍の8億04百万円、経常利益が4.7倍の8億18百万円、親会社株主帰属当期純利益が5億37百万円(21年2月期は1億34百万円の赤字)としている。配当予想は6円増配の16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。

 期後半に向けて新型コロナ影響が和らぐと想定し、過去最高水準の新規出店(年間15店舗~20店舗の計画)による新規エリアへの展開と大商圏への出店、EC販売の拡大、第3の販売チャネルとしての自社オークションの拡大などを推進する。さらにDXへの取り組みなどを推進し、ユーザビリティーの向上、査定システムの機能向上、EC出品作業の効率化なども推進する。

 コスト面では、大量出店に備えた採用増に伴う人件費増加など、成長投資を継続して費用が増加(新規出店、ITやWebの強化、海外展開などで1億円超の支出を計画)するが、増収効果や効率化で吸収する見込みとしている。

 第1四半期は、売上高が前年同期比43.2%増の56億68百万円、営業利益が3億43百万円の黒字(前年同期は2億21百万円の赤字)、経常利益が3億66百万円の黒字(同2億11百万円の赤字)、四半期純利益が2億45百万円の黒字(同2億14百万円の赤字)だった。

 前年同期の新型コロナ影響(1回目の緊急事態宣言に伴う店舗臨時休業・営業時間短縮、外出自粛)の反動増、EC販売の大幅伸長で大幅増収となり黒字転換した。単体ベースの既存店売上は127.8%(3月109.1%、4月159.0%、5月124.7%)だった。新規出店は3店舗だった。売上面ではピックアップジャパンの連結(20年10月子会社化)も寄与した。増収効果と売上総利益率上昇で新規出店関連費用などの増加を吸収した。差引売上総利益率は62.4%で0.8ポイント上昇、販管費比率は56.4%で10.9%低下した。グループ会社の業績改善も進展した。

 第1四半期の進捗率は、第2四半期累計予想に対して売上高が53.6%、営業利益が353.6%となり、営業利益は第2四半期累計予想を超過達成した。また通期予想に対しても売上高が25.0%、営業利益が42.7%と高水準である。

 月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、21年6月は全店が103.0%、既存店が98.6%だった。前年の緊急事態宣言明けの生活家電や家具の特需の反動などで既存店売上が前年比マイナスだったが、7月以降は新型コロナ影響が和らいで堅調に推移する見込みとしている。なお新規出店は2店舗だった。

 新型コロナウイルス感染再拡大の状況を考慮して通期予想を据え置いたが、上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は2月末の株主対象

 株主優待制度は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象として実施(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は6月の直近安値圏から切り返しの動きを強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。7月21日の終値は1016円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円50銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の16円で算出)は約1.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS382円08銭で算出)は約2.7倍、時価総額は約118億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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