概況からBRICsを知ろう インドSENSEX指数は弱含み、世帯消費の回復遅れ

2021年7月19日 09:56

印刷

記事提供元:フィスコ


*09:56JST 概況からBRICsを知ろう インドSENSEX指数は弱含み、世帯消費の回復遅れ
【ブラジル】ボベスパ指数 125960.26 -1.18%
16日のブラジル株式市場は続落。主要指標のボベスパ指数は前日比1507.62ポイント安(-1.18%)の125960.26で取引を終了した。128010.1から125808.00まで下落した。

買いが先行した後は下げ幅をじりじりと拡大させた。新型コロナウイルス変異株の世界的な流行に対する懸念の高まりがリスク回避の売りを加速させた。また、通貨レアルが対米ドルで続落したことも足かせとなった。

【ロシア】MICEX指数 3770.15 -0.78%
16日のロシア株式市場は3日続落。主要指標のMOEX指数は前日比29.82ポイント安(-0.78%)の3770.15で取引を終了した。3812.49から3756.01まで下落した。

前日の終値近辺でもみ合った後は終盤にマイナス圏に転落した。新型コロナウイルス変異株の世界的な流行が警戒され、リスク回避の売りが継続した。また、インフレ加速懸念も指数の足かせに。一方、原油価格が上昇したことが指数を下支えした。

【インド】SENSEX指数 53140.06 -0.04%
16日のインドSENSEX指数は弱含み。前日比18.79ポイント安(-0.04%)の53140.06、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同0.80ポイント安(-0.01%)の15923.40で取引を終えた。

買いが先行した後は前日の終値近辺で一進一退の展開を示した。新型コロナウイルス変異株の世界的な流行が引き続き警戒されている。また、世帯消費の回復遅れなども小売関連の売り圧力を強めた。インド準備銀行(中央銀行)は最新リポートで、4-6月期の成長が前期から急回復するものの、消費の回復に時間がかかるとの見方を示した。ほかに、外国人投資家(FII)の売り越しも指数の足かせに。FIIはこの日までに3日連続の売り越しとなった。

【中国本土】上海総合指数 3539.30 -0.71%
16日の上海総合指数は、主要指標の上海総合指数が前日比25.29ポイント安(-0.71%)の3539.30ポイントと反落した。

材料出尽くし感が広がる流れ。中国では前日に、4-6月期のGDP成長率、6月の各種経済統計が発表された。無難な内容と受け止められ、前日のマーケットでは指数が上昇したものの、市場ではほぼ織り込まれたとの見方もある。また、韓国やインドネシア、オーストラリアなど一部の国で、感染力の強い新型コロナウイルス変異種(デルタ株)が拡散していることも不安材料としてくすぶる状況だ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国人民銀行(中央銀行)の緩和スタンスが相場を下支えしている。人民銀は15日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げた(発表は9日)。市場では、景気腰折れを回避するため、もう一段の引き下げがあるとの見方も流れている。また、来週20日に公表される事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」について、引き下げの可能性が一部から指摘された。《CS》

関連記事