イトーヨーカ堂、とくし丸と連携の移動販売が50台に 買い物弱者支援へ

2021年6月7日 15:44

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イトーヨーカドーとくし丸(南大沢店の様子)(イトーヨーカ堂発表資料より)

イトーヨーカドーとくし丸(南大沢店の様子)(イトーヨーカ堂発表資料より)[写真拡大]

 東京都葛飾区四つ木のイトーヨーカドー四つ木店は7日、葛飾区を中心としたエリアで移動販売「イトーヨーカドーとくし丸」の運行を始めた。流通大手のイトーヨーカ堂が移動販売のとくし丸と組んで進めている買い物支援サービスで、これで運行台数は50台となった。

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 四つ木店のイトーヨーカドーとくし丸は生鮮食品、加工食品、日用品など約400品目、1,200点を積んで週4回、午前10時から午後5時の間に運行する。対象区域は葛飾区を中心としたエリアで、最寄りのスーパーや食料品店までの距離がある地域を巡回、高齢者ら買い物弱者の生活を支える。

 イトーヨーカ堂は2020年、東京都八王子市南大沢のイトーヨーカドー南大沢店において、イトーヨーカドーとくし丸1号車の運行を開始。その後、全国の店舗が順次導入し、今回で50台となった。この数はとくし丸が提携するスーパーの中で最も多い。イトーヨーカ堂は今後も導入を続け、早い時期に100台の運行を目指している。

 とくし丸は2012年、買い物弱者支援のために徳島県徳島市で設立された。2016年から通販大手のオイシックス・ラ・大地の傘下に入り、全国のスーパーと提携して移動販売車を運行している。5月末時点で提携するスーパーは142社、運行台数は787台を数える。

 経済産業省によると、買い物弱者は少子高齢化の進行で全国にざっと700万人いると推計されている。地方で人口減少により閉店するスーパーや食料品店の閉店が相次いでいるほか、大都市圏でも高齢化が進んでこれまで通っていたスーパーや食料品店に行けなくなる人が急増している。2025年には団塊の世代が後期高齢者となるだけに、買い物弱者の数は今後も増加を続けるとみられている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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