オオバは上方修正・増配・自己株取得をテコに割安修正に期待

2021年5月19日 08:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 オオバ<9765>(東1)は、今年4月8日に発表した今2021年5月期業績の上方修正と増配、自己株式取得を手掛かりに割安修正買いに期待がかかる。来期配当を創業100周年、東証上場50周年の記念配当4円を実施すると早々と発表したことも、東証が計画している市場再編でプライム市場上場への準備として思惑材料視されそうだ。

■官公庁・民間受注が順調に推移し来期には記念配当4円上乗せ

 同社の今2021年5月期業績は、売り上げを期初予想の据え置きとしたが、営業利益と経常利益を1億円、純利益を5000万円それぞれ引き上げ売り上げ157億円(前期比3.3%増)、営業利益13億円(同13.6%増)、経常利益13億5000万円(同14.7%増)、純利益8億7000万円(同5.6%増)と見込み、増収増益率を伸ばす。第3四半期の受注高が、115億4500万円(前年同期119億3300万円)と高水準に推移、官公庁受注、民間受注とも順調なことが上方修正要因となった。配当は、年間15円(前期実績14円)に増配する。

 自己株式取得は、買い付け株式数を21万株(発行済み株式数の1.28%)、取得総額を1億5000万円、取得期間を4月9日から11月30日までとして実施中で、4月30日までにすでに3万9900株を取得した。また同社は、来2022年5月期に4円の記念配当を実施し、普通配当は、5月期決算発表時に開示するとしている。同社の時価総額は、150億円超となっているが、東証が進めている市場再編のプライム市場上場基準の流通時価総額100億円以上のボ-ダーライン企業とみられており、この関連思惑材料との観測も底流している。

■期末の配当権利取りにPER15倍の割安修正で昨年来高値目指す

 株価は、今期業績の続伸予想と自己株式取得で893円高値まで買い進まれ、自己株式取得終了で764円まで調整し、700円台での中段固めから今期業績の上方修正・増配、再び取締役会決議した自己株式取得を歓迎して年初来高値890円まで上値を伸ばした。期末配当の権利取りのインカムゲインほか、PERは15倍台と割安でキャピタルゲインも期待でき、高値抜けから昨年1月高値970円、2019年12月高値995円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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