新型コロナ感染拡大を抑止する施策が延長、飲酒の工夫に磨きがかかる?

2021年5月8日 17:08

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 新型コロナウイルス感染症の、第4波が広がっていたために発令されていた、緊急事態宣言の期日が5月11日に迫っていたが、5月31日まで延長されることが決まった。

 3度目の緊急事態宣言発令止むなしと見なされていた時期には、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が来日する17日までには解除されていることが望ましく、延長は考えられないとする政府関係者の発言が伝わっていた。ところがその後も感染状況の沈静化がはかばかしくなく、勢いが下火になったと言い切れない上に、新たに北海道札幌市等がまん延防止等重点措置の適用を要請する状況となってしまったため、いつまで延長されるのかが焦点となっていた。

 今回の感染抑止策を巡っては、酒類を提供する居酒屋などの時間規制が厳しく、さながら「禁酒法」を連想させるという声が聞こえていた。「禁酒法」を何とか骨抜きにしようとする工夫が編み出されるのは、どんな時代でもどんな国でも変わりがないようだ。

 悪名高き米国の「禁酒法」でも、飲酒を禁じていた訳ではない。それどころか、自家用であることを前提にして、製造することも認められていた。そのために密造酒という、新たな問題を生み出した。

 日本では飲食店で酒類を提供する時間帯に規制が設けられたため、酒類持ち込みOKをPRする飲食店が出現し、コンビニなどで酒類を購入した上で飲食店に持ち込む輩も現れた。酒類と同時につまみ類購入して、路上飲みと称する飲酒パターンまでクローズアップされている。「禁酒法」施行時の米国同様、何とか抜道を探そうとする酒飲みとの知恵比べの様相だ。

 その中で、路上飲みに関しては海外の人の目が殊更厳しいと言う。米国では路上を含む公共の場で、飲酒をすることを禁止している自治体は多い。日本では毎年、海水浴で飲酒して溺れる事故は何件か報じられるが、ハワイのワイキキでは水辺に「飲酒禁止」をアピールする看板が掲げられている。裏読みをすると、禁止をアピールすることで何とか抑止している、という米国社会の実相が伺える話だ。

 日本では、桜が咲いたと言えば「花より団子」連中がおだを上げるのは風物詩みたいなものだし、花火が上がっても、キャンプに行っても「乾杯」の声が必須のように湧き上がる。

 酒に寛容な日本文化に対して違和感を抱く外国人がいても、何とか工夫して飲酒の機会を作ろうとする日本が、まだここにある。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

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