ニトリHD、21年2月期は増収増益 巣ごもり需要でEC事業が進捗

2021年4月2日 08:48

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■34期連続で最高業績

 ニトリHD(9843)は3月31日、21年2月期通期連結決算を発表した。売上高は前期比11.6%増の7169億円、営業利益は同28.1%増の1376億8700万円、純利益は同29%増の921億1400万円と増収増益で着地。34期連続の増収増益でいずれも過去最高を更新し、堅実な事業成長を見せた格好だ。

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 新型コロナウイルス感染症が日本を直撃した2月後半から事業年度がスタートしたニトリHDだが、売上・利益共に伸ばしており、コロナ禍で苦しむ企業が多い中良好な決算を叩き出している。同日に併せて期末配当金を事前予想よりも8円増配となる66円にすることを発表しており、好業績を背景とした株主還元を行うこととなった。

■珪藻土マット問題は一段落、島忠との経営統合に向けた動き

 3Qに発生した珪藻土問題は、的確な顧客対応を行ったことが功を奏し業績への悪影響は免れた模様。売上構成比では、店舗売上が前年比で8.6%増であった一方、通販売上が同59.2%増と急進。コロナ禍で巣ごもり需要に答えるべくEC事業への取り組みが結果を出した。自社スマートフォンアプリ会員は1年前より約70%増の908万人となっており、普段店舗を利用する方のネット誘導が上手くいっている模様。

 その他、大手ホームセンターの島忠へのTOBが成立し、経営統合に向けた話し合いが進められている。住まいに関するサービスを包括的に提供できる場をそれぞれで設けることを目指し、複合店舗の開店やPB商品開発といった取り組みを行っていく方針だ。

■22年2月期も増収増益見込む

 22年2月期の連結業績予想は、売上高が前期比21.9%増の8736億円、営業利益は同4.5%増の1439億円、純利益が同7%増の986億円を見込む。既存店売上高は97.2%と保守的に見積もっていることから、35期連続の増収増益に期待が持てる。出店計画としては国内外合わせて110店舗の新規出店を予定しており、中国・台湾・アメリカへの出店数増を見込んでいる。

 EC事業の拡大で、最高業績を計上したニトリHDとしては、買収した島忠との連携を含めた更なる事業拡大を進める土壌としても良好な状況だ。DXや物流コスト削減といった時代のトレンドを睨みつつ、業界最大手であるものの貪欲に成長を続けていく姿勢が現れている決算発表であったと言えよう。(記事:拓蔵・記事一覧を見る

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