NYの視点:米2月雇用統計:増加予想も冴えない伸びに留まる可能性

2021年3月4日 07:45

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記事提供元:フィスコ


*07:45JST NYの視点:米2月雇用統計:増加予想も冴えない伸びに留まる可能性
米国労働省はワシントンで今週5日に最新2月雇用統計を発表する。エコノミストの平均予想では、失業率は6.3%と1月と同水準を維持、非農業部門雇用者数は20万人増と、1月の4.9万人増から伸びが拡大する公算。

雇用統計との相関関係が最も強いとされる民間の雇用者数を示す2月ADP雇用統計は前月比+11.7万人と12月に減少したのち1月+19.5万人に続き増加した。伸びは鈍化。米国経済の7割を消費が占めるため重要視されるISM非製造業指数2月分の雇用も、12月に50を割り込んだのち、50を上回る水準を2カ月連続で保ったものの、ペースは鈍化した。

また、パンデミックで、最も労働市場の現況を反映するとして注目される週次失業保険申請件数の減少も期待通り進んでいない。新型コロナウイルスがなかなか収束せず、逆に変異種の拡大で一部の州が規制を再び強化させたことが響いた。2月の雇用統計で雇用のプラスは保たれるものの冴えない伸びに留まる可能性がある。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は失業者が依然1000万人近くに達しており、金融危機の最悪期の水準に匹敵。また、多くが職探しをあきらめており、実質的な失業率は10%と、労働市場に懸念を表明している。当面回復を支援する大規模緩和が必要だとの考えを維持している。

一方、米国債相場は年後半の回復期待が根強く軟調。雇用統計は遅行指標となるため、下落基調を抑制できるかには疑問が残る。

■2月雇用統計の先行指標

・ISM製造業指数雇用:54.4(1月52.6)
・ISM非製造業指数雇用:52.7(1月55.2)
・ADP雇用統計:+11.7万人(1月:19.5万人)

・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):+12.1(1月+11.2、6カ月平均+9.5)
週平均就業時間:+9.0(6.3、6カ月平均+8.0)

6か月先
雇用:+16.6(23.0、6カ月平均20.6)
週平均就業時間:+14.3(11.7、6カ月平均+8.8)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):25.3(22.5、6カ月平均16.4)
週平均就業時間:30.6(18.6、19.2)

6か月先
雇用:34.7(38.9、6か月平均39.4)
週平均就業時間:10.3(14.7、6か月平均19.2)

・消費者信頼感指数(%)

雇用
十分:21.9(20.0、46.5)
不十分:56.9(57.5、39.6)
困難:21.2(22.5、13.9)

6カ月後
雇用
増加:26.1(30.4、16.6)
減少:20.6(22.1、12.0)
不変:53.3(47.5、71.4)

所得
増加:15.2(15.8、22.7)
減少:13.2(15.5、6.1)
不変:71.6(67.7、71.2)

・失業保険申請件数

件数 前週比 4週平均 継続受給者数

02/20/21| 730,000| -111,000| 807,750| n/a
02/13/21| 841,000| -7,000| 828,250| 4,419,000
02/06/21| 848,000| 36,000| 836,750| 4,520,000
01/30/21| 812,000| 0| 856,500| 4,558,000
01/23/21| 812,000| -63,000| 849,500| 4,691,000
01/16/21| 875,000| -52,000| 842,000| 4,785,000
01/09/21| 927,000| 143,000| 824,750| 4,975,000
01/02/21| 784,000| 2,000| 816,000| 5,175,000
■市場エコノミスト予想
失業率:6.3%(1月6.3%)
非農業部門雇用者数:前月比+19.8万人(+4.9万人)
民間部門雇用者数:前月比+20万人(+0.6万人)
平均時給:予想:前月比+0.2%、前年比+5.3%(+0.2%、+5.4%)《FA》

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